Long Dream
□青く煌めく海よ
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甲板にクルー全員が集まっている。もちろんローも。
なんでも、
「お前の能力詳しく教えろ」
と言うので実際にやってみせることにした。
最初はローと近くにいたペンギンが興味を持ち、3人で甲板へ。
甲板に行くときにシャチとベポも合流。
話を聞きつけたクルーが後からついてくる。
そうしているうちに結局全員集まってしまった。
「能力が使える範囲はあるのか?」
『あるよ。“STAGE”』
ヴゥンッ
半円状のサークルが広がる。
『この範囲なら自由自在。ローの“ROOM”に近いかな』
「技まで船長そっくりなんだな〜」
『フフ、あたしの武器は主にトランプ』
「手品師だったな」
思い出したように言うロー。そんなにあたしに似合わないのかコラ。
『“FLOURISH”』
トランプがあたしの前に弧状に綺麗に並べられる。
「うわ手品師みてぇ!!」
『だからあたしは手品師だってば』
そんなにも似合わないかな・・なんか泣けてくるわ。
「それはどういう意味があるんだ?」
あなただけよペンギン、そんな熱心に聞いてくれるのは。
『これはまぁいわゆる戦闘態勢みたいなものかな。このトランプ、特注のものでね』
ヒュンッ
「え・・」
『切れ味バツグン♪』
「ぎゃあああ!!ほ、頬から血がぁああ!!」
「うるさいぞシャチ」
「黙ってろ」
少し申し訳ないけどシャチはいい実験体だからいいよね。
『で、続き。んー・・そうだな。シャチこのサークルの中に入って』
「え、なんか嫌な予感しかしないんですけど」
『実験体だからね』
「さらっとすごいこと言ったよこの子!!」
冷や汗を流しながら後退していくシャチ。逃がしてたまるか。
『いくよ』
「え、ちょ、トランプかまえないで『“PACKET”』ギャーーーーー!!」
「「!!」」
バラバラになるシャチの身体。
『“DECK”』
瞬時にパーツがくっつく。
「・・・生きた心地がしねぇ」
身体中をペタペタ触っているシャチをよそに次は何をしようか考える。
『あ、じゃあ今度はペンギンもサークルの中に入って』
「ああ」
「やめとけペンギン!死ぬぞ!!」
『シャチぃ?』
あたしが笑うとシャチは口を閉ざし冷や汗を滝のように流した。・・またか。
『シャチはちょっとこっちきて』
「ハイ」
もう片言になってるけどそれは無視。
『よし、いい子』
そういって頭を撫でれば、一瞬驚いた顔をしたが嬉しそうに微笑んでくれた。
『シャチはやっぱり可愛いなー』
ぎゅっ
「わっわわっ!!え、ちょ・・」
真っ赤になっていくシャチ。あー面白い。
『“SHUFFLE”』
そしてあたしの腕の中にはペンギンが、ペンギンが立っていた位置、つまりローの前にシャチが。
『Hello,Penguin♪』
「・・心臓に悪いな」
苦笑しながら頭を撫でてくれるペンギンはやっぱり落ち着く。
「“ROOM”“シャンブルス”」