彼への恋
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「シンドバットさんって、かっこいいよねー」
シンドバットとは名のある国の王である。先日仕事かなにかでノアの元を訪れたようでそれは唐突に話題にでた。
「はぁ!?」
「なんていうか雲の上の人っていうか…とにかくかっこいいの。」
アリババはノアが頬をわずかに赤らめていることにいち早く気づいた。
「じゃあ、シンドバットさんが結婚しようって言ったらする?」
「そんなことあるはずはいよー!」
あるはずないよーってあったらするのか!赤らむ頬を両手で隠すノアは超絶可愛い。しかし、その思い人がシンドバットであることにメラメラとライバル心が湧き上がる。ノアは自分の言ったことの重さを理解していない。
「俺、悔しい。」
下を向くアリババにノアが言った。
「アリババくんだってモルジアナさんのこと綺麗だって思うでしょ?」
「そりゃあ…まぁ。」
モルジアナは綺麗だ。いつかの祭りでの衣装もすごく似合っていた。でも…
「それと同じだよ。」
ニコッと笑うノア。可愛い。すごく可愛い。
同じじゃないよノア。
俺は…
「俺は、ノアが一番だ!!」
より一層ノアの顔が赤らむ。
可愛すぎだ。
アリババはたまらずノアを抱き寄せキスをした。
「んっんっー
アリババくん…
私もアリババくんが一番だよ。」
「やだ。遅い。」
アリババはさらに激しくだけど優しいキスをノアに何度もなんども浴びせたのでした。