夢回廊
□出会いなんてこんなもの
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「…あなたが鳳凰組の組長ですね?」
男たちのボスらしき男が一歩前に出て言った。
「はぁ、そうですが。」
「私達は東城会の者です。」
刹那は眉を寄せた。
「東城会の方々が、こんな小さな組になんの用ですか?」
「会長があなたにお話があるそうです。一緒に来ていただけませんか。」
「用があるなら、そちらからいらっしゃるのが普通なのでは?…大体、そんな話が本当なのかもわからないのですから。」
刹那の言葉に、男たちは少し険しい表情になった。
「……来ていただけないのですか?」
「いくら東城会のトップとはいえど、礼儀というものはあるはずでしょう?そちらからいらっしゃらない限り、私は話す気などありません。どうぞお引き取りください。」
刹那は冷たく言い放つと、事務所内に
入っていった。