夢回廊


□思惑
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「…それで、大吾の容態はどうなんですか?」




「…今は何とも言えない状態だ。」




「……大吾がいない間、東城会のトップはどうするつもりで?」




「四代目を呼び戻すつもりだ。」




柏木がそう言うと、神田が再び立ち上がった。




「それには反対や言うとるやろうが!!」




刹那はそれを一瞥し、




「どうしてです?」




と聞く。




「先代と先々代は桐生に殺られたっちゅう話やないか!!錦山組はその恨みを忘れてへんでぇ!!」




神田が叫んだ。




「そんときお前は強姦罪でムショん中だったろうが。」




「うっさいわ!」




浜崎の突っ込みに、刹那はため息をついた。




「大方現状はわかりましたが…、鳳凰組は一体何をすればいいんでしょう?」




「悪いが、大吾を撃った奴らについて調べて欲しい。人手が足りないんだ。」




「わかりました。しかし…、極力私達の自由に動かせていただきます。…いいですね?」




柏木は少し考えたが、




「わかった、頼む。」




と頷いた。




「あと…、神田さんでしたっけ?どうやら、桐生さんと闘おうなんて思っているようですが…、止めておいたほうがいいですよ。」




「あ゛ぁ!?なんやと!?」
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