夢回廊
□思惑
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「……刹那様、僕達の所に来た奴は、外国人でしたけど、六代目を撃った奴とは関係があるのでしょうか?」
ゼパルが言う。
「わかりません。ただ、調べてみる価値はあります。早速、情報班を使って調べてみましょう。二人は先に戻っていて下さい。」
「「わかりました。」」
ゼパルとフルフルはミレニアムタワーを後にした。
「…。」
「刹那ちゃんは、どう考えとるんや?」
そう言って現れたのは真島だった。
「真島さん。…幹部会はどうしたんです?」
「あいつら、跡目について話始めよったからのぉ、抜けてきたわ。」
「そうでしたか…、それで、どう、とは?」
「大吾を撃ち、権利書を奪い取った奴らについて、や。」
刹那は、それを聞いて視線を少し落とした。
「…奪われた権利書は、一年前までは鳳凰組で保管していました。」
「……ほぉ。」
「その時から、権利書を買い取りたいといった内容で、ある人物に頼まれていたんです。…でも、その人と大吾を撃ったという人物とは一致していません。」
「そいつは、どんなやつなんや?」
「……外国人です。金髪の。名前は名乗りませんでした。」
「……。」
「もし、その人物と外国人が繋がりがあれば、何か手掛かりがあると思うんですが…。」
「あ。」
真島は、腕組みをして思い出したように言う。
「…どうしました?」
「刹那ちゃんの言っとる金髪の男…、多分関係あるで。」
「え?」
「組員の話によると、風間に似とる奴と別にもう一人、外国人がおったそうや。」
「…。」
「どや?」
「ありがとうございます。」
刹那は走ってミレニアムタワーを出た。
「…さて、ワシも帰るかのぉ。」
真島も、ミレニアムタワーを出た。