ー新志ー運命共同体の歩む道

□第三話「いざ...」
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第三話「いざ....」





新一「ちっと考えの整理させて」

志保「ええ....」





新一「....蘭か?」

「新一どうしたの?」

新一「わりぃ....今日行けなくなった....」

蘭「えっ....」

新一「事件でな....ちょっと....」

蘭「わかった....じゃあ....ね」

新一「じゃあな」





新一「おい。早く行こうぜ」

志保「え、ええ」

新一「つか。道具は?」

志保「道具はもう送ったし移動はバスよ」

新一「あ、成程」






キャンプ場にて――







歩美「ついたー」

元太「うな重食うぞ!!」

光彦「....それは無理ですよ....元太君....」

ん?こいつ元気ないな....

歩美「光彦君どうしたの?」

光彦「前は灰原さんもいたのに」

いるいる、ここにいるよ

歩美「でも新一お兄さんと志保お姉さんがいるじゃない!」

光彦「そ、そうですね!」

そーいやコイツ、灰原哀のことが好きだったな。





志保「カレー....作るわよ」

新一「お、おう。にしても子供連れがやけに多いな」

志保「一応ここ子供会のキャンプだから当たり前よ」

新一「あ、そなの」


「あの子達の親....じゃないわよね?」

「若すぎよ!」

「確かにそんな感じはするけど....」


元太「なんかあのにーちゃんとねーちゃんとーちゃんとかーちゃんみたいだな!」

歩美「そうだね!」



新一「おら、てめーらできたぞー、味わって食えよ」

志保「む....6割私が作ったんだけど」

新一「2割くらいかわんねーっつーの」

志保「変わるわ」

新一「いーや、変わんないね」








そのころ....

園子「え!新一くんにドタキャンされたの??」

蘭「うん....でも....事件だから仕方ないよ....」


そう思っていた―――

いや、そう思いたかった―――

でもこのテレビのこのチャンネルをみてその希望は破られた―――

テレビ


「今日は自然豊かな妙新高原に来ています!参加者の方に少し話を聞いてみましょうか」

「変わるわ。自称名探偵さんには二割の違いもわからないのかしら?」

「自称科学者はそんなどっちが多く作ったかなんていうことをなネチネチ言ってくるのか?」

「別にそんなわけないじゃない!」

「おい、なんかテレビぽいのが来てるぞ」

「へ?」

「あ!もしかして高校生探偵の工藤新一さんとその美人助手の宮野志保さんですか??」

新一「ええ....」

志保「まぁ」

「すごいですね!息ピッタリ!」

新一「んなこと....」

志保「ないです。」

「息ピッタリですよ!!ところで事件の調査とかですか?」

新一「いやいや!なんか朝こいつの家に行ったらいきなりキャンプ行くなんて言われてしょうがなくですよ!」

「あれ!見たことあると思ったら少年探偵団ですか!!」

そう、江戸川コナンと灰原哀の活躍により少年探偵団はちょっとした有名人なのだ

新一「そうですよ。」












蘭「いけない....夕飯の買い物しなくちゃ....」

園子「蘭....」





テレビ「以上現場でした!」


志保....その調子よ!

このままいけば私と工藤君は....!!

私は咎人....罪を背負わなければいけない....APTX4869を作ってしまった咎人....私に課せられた運命は自分が幸せになることじゃない....自分が愛した人の幸せを願い、その人が愛した人と結ばれることを見守り、この小さな探偵達を博士に変わって成長を見守る....これが私の運命であり、役目....

新一「おめー、何やってんだ?」

志保「なんでもないわ」




こうしてキャンプは終わった....


あいつなんか途中からおかしかったけどどうしたんだ?

まぁ....疲れたからか....

何故か志保が遠くなる気がした―――

俺は自分の本能に気付いていなかった―――

あれは志保が変わる前の最後の一日だった事を―――

あれは志保が自分らしさを見せた最後の日だった事を―――

自らが作った暗い監獄に入っていく最後の日だった事を―――

俺は何もわかっちゃいなかった―――

俺は自分の気持ちにすら気付いていなかったんだ―――

To be continue....

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