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□感冒疑い
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「痙攣してる。フィニ、イきてえのか?」

イくっていうのは何だろう。でも、僕は今すごく熱い。それを冷ますのかな。僕は誰にも言わなかったから、何も知らない。知らないって悪いことかな。

「ん、ふ、はぁ、っは」

気が付くと、僕は顔が取れそうなくらい、首を大きく縦に振っている。それからバルドは一度口角を上げて、それから思い切り僕を引っ掻いた。



やっぱり。



これは初めてじゃない。あの白いのが木にベタベタくっついている。浅い呼吸を何度もする。冷たいのを吸い込んで、熱いのを出す。僕の精一杯の自然治癒だ。

「俺のも楽にしてくれよ」

低い声。また我に返る。突き出したお尻に触れる熱いものが、バルドのだと気付くのにはまた時間が掛かってしまう。

「やんっ」

それが僕のお尻に触れた瞬間、僕は反射的に拒絶した。意味なんて無い。僕は何にも知らなかったけれど、痛いことに対してだけはすこぶる敏感だった。

「どうして?」

「や、だから、お願い……」

「痛いのは嫌か?」

「うん」

「気持ちいいのは?」

「えっと」

乳首をクネクネされながら聞かれる。これは聞かれているのかな。それとも誘導。足首でクシャクシャになっている服を眺めて考える。考える。考えるけど、また頭がグルグルしてくる。

「なあ、もっと腰突き出せよ」

背中にキスをされながら頼まれる。これは頼まれているのかな。それとも命令。また頭がグルグルする。

「足閉じてろ。出来るだけ力入れて、な」

これは何だろう。でも僕は従う。バルドの声がそうさせるから。

「そう、上手いな」

低い声。もっとってなる。安心させて、渇望させてってなる。


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