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□夜襲
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夢精とは若い。
下腹部の違和感にレム睡眠を妨げられたのは些か不服だが、俺は至ってオプティミズムだった。

「んー」

とりあえず腹ごしらえだ。近所に24時間営業のファミレスなんざ都合よく立地してはくれない。コンビニである。そう言えば最近しみったれた坊主が持ってきた案件で思いがけず小金持ちになった。顔が緩む。デニーズ特製ビッグパルフェが食いたいが、今日は白玉ぜんざい×30で手を打とう。ローソンのあれはコンビニスイーツの先駆けだけあってかなりいけるのだ。

「ん?」

骨盤のあたりがきっかいに重たい。

「ん?ん?ん?」

余人だ。どうやらこの部屋には俺以外にもう一人いるようで、手指と思しき体温が臍を掠めて側筋を押さえ付けて来た。なるほど暗黒の使い魔(アガシオン)がアンチゴットブラックアートを遂行すべく舞い降りたのである。そして我は森羅万象を司る堕天使の救世主(メシア)となる。出でよ邪気眼。左手の冥土返し(ヘヴンズサウスポー)。

「え?」

「え?」

恍惚げに見下ろしてくるのは紛れもない恋人の沖田その人であった。俺の股間にしかも綺麗にM字を描いて乗り上げ、自身を見せつけるよう上下左右に腰を揺する。

「ねえ沖田くんどいてくんない?M字開脚でパックンチョしようとしてくれてるのは有難いんだけどね、銀さん生憎そんな気分じゃないの。腹減ったし、糖分足りないし、ぜんざい食いたいし。あ、コンビニ行くけど来る?今日は特別に奢っちゃうよ?ねえ一緒に行かない?すっきりするよ?ダイエットにもなるし、みんなやってるよ?」

「ダメ。ゼッタイ」

「ああっ、待って、ま、待って沖田くん、らめえっ!」

違和感は夢精のせいではなかった。股間が濡れていたのは沖田くんが俺の寝込みを襲っておっ勃たせるために執拗にフェラチオをしていたせいであり、俺の若さを示す物的証拠にはならない。お陰様で反り勃った息子を、すでに解してあるらしい小さな尻の穴へ沖田くんは何の躊躇もなく一気に押し込んだ。勿論、沖田くんのあそこも先走りを垂らしながら首を擡げている。

「こんな、ガッチガチにして、何言ってんでさァ、は」

「そ、れはっ、沖田く」

「旦那ァ、っん、声が大きいですぜィ?眼鏡とチャイナもいるんでしょう?」

「てめ、っあ、確信犯かコノヤロー」

「さあ、ねェ……この、あたりのっ、巡回を、っ任されたのは、偶然じゃないんですけどっ、ねェ」

「う、あ、動くんじゃねえ、出っ」

沖田くんが徐に俺のを引き抜いたかと思うと、どこからともなくコックリングが登場する。嫌な予感しかしないが、萎れないよう沖田くんが激しく扱いて来るものだからもう逃げも隠れも致しませんという体たらく。


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