異世界旅行者エジプトへ行く
□1章 クウジョウジョウタロウ
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ふと目が覚める。周りを見回すと障子が見えた。
どうやらここは日本らしい。
布団から出て家の中を模索する。
障子をあけると廊下で、寝室を出て右に曲がり、そのまま歩いて行くとキッチンのようなところがあった。
無駄に広いこの家。1人で済むには広すぎる。俺にはこの4分の一でも満足なのに。
キッチンのそばには洗面所と風呂。洗面所の鏡を見て今回の自分の姿を確認する。
・・・・・目が赤いんですけど・・・・・右目に至ってはなんかマークが刻まれている。
あくまで執事を呼びだせそうだ。
洗面所の台には黒色の医療用眼帯。なるほど、気がきく。
顔を洗ってタオルでふく。
先の方が赤いメッシュのようになった黒髪。
それをオールバックに固める。が、右の前髪の長い部分が何度固めても降りてきて面倒くさくなったから放置した。
『・・・・食うもん何もないじゃあないか・・・。』
財布はキッチンの机の上に置かれていたのでそれを使えということだろう。
クローゼットから適当に服を引っ張り出して着替え、外に出る。外から見て改めて思うがこの家は広すぎる。逆に寂しくなるほどに。
携帯電話が用意されていないということはそれなりの時代なのか。1980年代とかそこらへんだろう。
・・・・・・しまったな、何処に買い物に行けばいいのか分からない。
とりあえずこの街を探索してみようと右の道を歩いた。
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