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まどろみの中。私は、ぼんやりとしながらも目の前に見える光景を見つめていた。
(ここは……?)
色のない世界。といってもモノクロではなくて、とうめいの世界。透き通るような色が辺りに散りばめられていた。
そこに私はいた。ふよふよと海に浮かぶクラゲのようにただそこにいたのだ。
なんだか、まだ眠たい。私はゆっくり目をつむり-----
「おーい!おーきーてー!」
何だかとてもにぎやかな声がする。まだ眠っていたかったのだが、私は少し気になって後ろから聞こえる声に振り向いた。
「よ、よかったあぁ!起きてくれて。人類殺したなんてことになったら僕消されちゃうもん」
苦笑いをしながら目の前の角の生えた少年はそう言った。
この人は……?
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