裏僕小説
□愛しのルカ(ルカ×ユキ)
1ページ/5ページ
コンッコンッ
「ルカ?」
「……」
(あれ?いないのかな?)
「ルカ、入るよ?」
何だか心配になったので、ドアを開け中に入った。
すると、彼にしては珍しく余程眠かったのか、本を開けた状態で、ソファに腰掛け眠っていた。
やっぱりルカは、寝ていても様になる。
ユキはルカを起こさないよう、彼の横に座り見つめながらクスリと笑った。
「ルカ…、よく寝てる」
と突然、ユキの肩の上にルカの頭が、倒れてきたのだ。
ユキは起こしたと思い、罰が悪そうに彼を覗いた。
「ルカ?」
「・・・」
(よかった、起こしてないようですね。)
「それにしてもルカ、綺麗だなぁ…」
今ちょうど窓から差し込むオレンジ色の夕日が、彼の漆黒の髪や長い睫毛に色を落とす。
あまりの美しさにユキは、しばらくの間見とれていた。
「少しだけ、触ってもいいかな…?」
そっとだがルカの髪を、まるで櫛を通すようにとかしてみた。
すると髪は、フワリと滑るように落ち、そこから彼特有の香りがほのかにかもし出す。
「やっぱり何度触っても、ルカの髪は柔らかい。お肌も、綺麗…」
何度か髪や肌など触った後、唇に差し掛かった時に、ユキはそっとルカに呟いた。
「あのね…ルカ…」
「僕…、ルカに恋いしちゃったみたいです」
「‥‥‥」
「すみません…、迷惑なのは解ってるんです」
「ただ…、いつも寂しい時や一人の時はこうやって傍にいてくれて、それに身体をはってまで、僕を守ってくれるルカの姿を見て思ったんだ」
「僕…ルカにならすべて、捧げたいと…、何されてもいいです」
「ルカ…愛してる」
「それなら…」
「!!!」