裏僕小説
□cherry blossom 第1話
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「…わぁ、心地良いですね」
「…あぁ、そうだな」
今は学校が終わり、こんないい天気に散歩がしたかったので、
ルカにお願いをして一緒に同行して貰っている最中です。
「ごめんね、ルカ…。無理に聞いてもらっちゃって…」
「構わない…、お前が望むなら聞いて当たり前だ」
ルカはニッコリと微笑み返した。
ほんと、ルカの笑顔は美しい。
絶対に僕だけにしか見せないこの笑顔…。
ごく普通に笑ってるだけなのにこのドキドキ感、心臓がいくつあっても足りないくらいだ。
「どうした?ユキ…、顔が赤いぞ?」
ルカは心配そうに、質問をしてきた。
「えっ?あっ!!何でもないよ///」
(まさか…、見とれてたなんて言えないよ…)
「何でもないならいいが…」
「あっ!!今日は桜が満開と聞いて、今からそこに行きませんか?
…というか、付いて来て欲しいんだけど///」
「それはいいが…、サクラとは何だ?」
ルカは不思議そうに、首を傾げてユキに聞いた。
ユキはクスッと笑うと…。
「フフッ、それは、見てのお楽しみです!」
と言って、急ぎ足で目的地まで歩きだした。
(本当はね散歩がしたいなんて嘘なんだ。どうしてもルカに見て欲しい桜があるから…)