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□いなくなるな!(宗凛)R18
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っと、叫ぶと同時に誰かが俺の身体を揺さぶった。暫くうつろな目で辺りを見渡した。誰が俺を起こしてくれたのか、それと彼が傍にいないかを一番に確認したい為。

すると、そこにはやっぱり優しい彼がいた。エメラルドグリーンの眼は潤んで心配そうな眼だった。あの鋭い目ではなくいつも見せる優しい彼の眼だ。

「おい、大丈夫か?凛?怖い夢でも見たのか?」

凛は衝動に駆られたように、宗介の首に腕を回し抱きついた。

「宗介…」

何とも甘ったるい声が宗介の耳を擽る。
宗介はそれに答えるように凛を包み込み強く強く抱きしめた。

「おいおい、どうした、凛?」

「…夢の中で…俺の知らないお前がいた…。何もかも全く忘れ去られたお前が、鋭い目で俺を睨んでた。怖くて…怖くて…」

一部始終を聞かされた宗介は何も言えなかった。内心では夢の中にいたもう一人の俺自身に腹が立っていた。こんなにも大切な大切な凛を傷つけた事に…。

宗介は抱いた腕を離し、凛の濡れた涙を舌で拭う。そして、両手で両頬を包み込みながら一言一言刻みこむように言った。

「いいか、凛、俺ならここにいる。過去や未来などの俺を見るんじゃねぇ。今現在ここにいる俺を見つめろ」

「俺は絶対にお前を離さないしお前を置いて行ったりしない!例えお前が先に遠くへ行っても何度でも迎えに行ってやる!」

「そう…すけ…」

宗介はそのまま自分の方へと引き寄せ自分の唇と重ね合わせる。
涙で濡れたその唇は少し塩っぱかった。

「んっ!!そっ宗介!////馬鹿!風邪が感染んだろ!」

「かまわねぇよ、お前の風邪なら本望だ」

「かっかまわねぇって…、お前なぁ…////明日も部活あんのにお前が風邪ひいたら困るっつうの!」

風邪で火照っている凛の顔は更に熱を上昇させた。

「いいじゃねぇか、そんな固い事言うなよ。お前が悪いんだぜ!そんな可愛い顔で俺に必死にしがみついて泣いてくるんだからよ」

「なっ!!////」

「理性抑えんの大変なんだからな〜」

そう言いながら、指先で顎の下のラインをなぞりながら顔を近づけてくる。
あまりにも近くあと数センチ程でキスされそうなぐらいだ。

「それとも、俺が風邪ひいたら看病してくれると嬉しいんだが…」

「…誰がするかよ!////」

「ひでぇ…」

「うるせぇ////自業自得だろうが!」

凛は頬を膨らまし目をそらした。宗介との距離が近すぎて長時間見ていられないからだ。

「…ま、凛、お前が冗談を言えるほど治ってきたから安心した」

宗介は凛の髪をクシャクシャっと撫でながら優しく微笑んだ。そして、毛の流れに添いながら手櫛を通す。
毛先まできたら、宗介はその毛先にキスをした。

「なぁ…、凛、していいか?」

「////」

「…ん、ああ…////」

宗介のこの声はいつもずるい!
低く甘いその声は俺の全身を狂わせ、来る者拒ませないその声は媚薬そのもの。
宗介はゆっくりと頬に触れ凛の唇に触れると自身の唇と重ね合わせた。

宗介の分厚い唇は柔らかく温かかった。
二人は呼吸を合わせるように何度も角度を変え舌を絡めあう。

「…ふっ、んっ、はっあ…そう…」

そして、凛の舌を吸うと凛は身体をビクンと震わせた。
最後に宗介は唇を離す際下唇を甘く噛み凛を煽る。
熱に火照る凛の顔は髪と同じ色ぐらいに染まっていた。そして、凛は宗介の服をギュッと掴んだまま潤んだ瞳で宗介を見つめる。
そう…この合図はもっとして欲しい!という合図だ。
そうするといつも宗介は何も言わずもっと欲しがるならと続きをするが、今回は凛の口から言わせる為その場は何もしなかった。

「そうーすけー」

まだ宗介の服を掴みながら覗き込む。凛のこんな甘え方をするとどんな男でもイチコロだろうと宗介は思った。何処でこんな甘え方を覚えてきたのか聞きたいくらいだ。

「何だ、凛?今回はそう簡単にはいかないぜ!ちゃんと一つずつお願いが言えたらしてやる」

凛は頬を膨らまし威嚇をするがあっけなく宗介に駄目押しをされてしまう。

「ちゃんと言わねぇとわかんねぇだろ。どうして欲しいんだ、凛?」

宗介は凛がどんな風に言ってくるのか愉しみで微笑みながら凛を煽いだ。

「…して、欲しい…」

「何だ?聞こえねぇよ?」

凛は更に熱が上がり目には涙を浮かべモゴモゴと言う。

「おいおい…泣くなよ…凛」

凛の涙を見た宗介は流石にこれ以上弄るのは可愛そうだと思い舌で涙を拭った。
やっぱり凛の泣き顔を見れば弱くなってしまう宗介。

「なっ////泣いてねぇ!」

「泣いてるだろ。塩っぱい」

宗介は凛の瞼、頬、口と順々にキスをしていく。甘く優しく愛おしむ様に…。

「んっ///はっ///んんっ…」

深く深くキスを繰り返す後、宗介は凛の履いている物へと忍ばせる。そして、探るようにある物を掴む。

「んっ!ふっ、あっん!」

「そっすけ…///待てよ…///」

「んっ?何でだ?して欲しいんだろ?」

その掴んだ物をゆっくりと扱き、また愛液を垂らした先から親指で擦れば凛の反応は瞬く間に身体を震わせる。

「はっあっん…、んっくっ…あっ!」

「気持よくないわけないよなぁ?たったキスだけでこれだけ濡れてんだからなぁ」

さっきよりスピードをあげ凛に聞こえるように卑猥な音をさせ続けた。

「あっ!宗介…やめ!んっあっ!」

「止めて欲しいなら、止めようか?」

「やっ!」

「そのまま続けて欲しいか?」

「ん...」

宗介は何度も何度も凛のモノを擦った。擦れば擦るほど凛のモノは更に膨らみを見せる。

「んっん...、そ...すけ...///」

凛は自分の喘ぎ声が外に漏れたくないのか、宗介の肩に顔を埋め必死に声を押し殺していた。

「凛、お前、苦しくないか?」

宗介は凛が心配だった。自分でしたいとは言ったものの、風邪をこじらせやっと治りかけているのに更に熱を上昇させてしまってはまた凛が辛くなるだろうと思った。

「んっ、大丈夫。それより宗介...///」

「ん?」

「そこばかりじゃなくて、ここも弄ってくれないのか?///」

凛は宗介のもう片方の手を取り、まだ弄られていない蜜へと誘導させ、そこへ自ら腰を降り始める。

「おいおい...大丈夫か?俺的にはゆっくり味わいたい」

「したいって言ったのお前だろ?」

「ほら、いらねぇのか?お前のここも、我慢できねぇってさっきから主張しまくってるぜ」

今度は自ら腰を振ったかと思えば、俺の息子を手で擦り誘惑するもんだから、もう俺の中の理性なんてとうに吹っ飛んじまった。煽ったが最後俺は獣の如く凛を貪り始める。

「お前が煽るから悪いんだぞ!覚悟しろよ!」

凛の着ていた服やズボンなどあっという間に脱がされ生まれたての赤ん坊の様に素っ裸にされてしまった。
そこから髪、顔、首と徐々に手を這わせながら優しく手で愛撫する。そして、手にたっぷりとローションを垂らし凛の蜜へと侵入していく。

「ふっ…んっ…///」

「どうだ、痛いか?」

「んっ…///痛く…ない。むしろ、気持ちいい…///」

「そうすけ…///一本じゃ足りねぇ早くもう一本…入れろよぉ…///」

「はいはい」

宗介は一本しか入れていない指を増やし、蜜の中をバラバラと弄んだ。

「あっ、んっ…///いい…///そう…すけ、あんっ…」

風邪のせいで熱が上がったのか、もしくは本人自身のあれなのか、一体全体何処で覚えたのかってなるくらい凛は積極的で指で弄んでも足りないのか自らまた腰を振り始める。

「そうすけ…早く指だけじゃなくて、それくれよ///」

「何言ってんだ!ちゃんと解さねぇとお前が…!!!」

注意も全く聞かず凛は宗介の上に跨がり、宗介のモノを掴み自分の蜜穴へと挿入する。

「んっ!くっ…あっん…。へへ…全部入ったぜ!」

「…っ、たく、凛!ちょっとは人の話を聞け!」

「いいじゃねぇか!これでお前も気持ちよくなれんだからよ!」

全く主導権が真逆になってしまい、宗介もタジタジ半分嬉しさ半分が、まぁ、俺にしたら日常茶飯事みたいなものだ。凛はどうしても俺の前だと意地を張りたがるから同仕様もない奴だが、その反面泣きべそかいたら俺の所に来ては抱きついて離さない。
そんな色んな凛を見ているからこそ俺は幸せだなと染み染み感じる。

「…っく、もう少しゆっくり動かしてくれ、先に俺がイきそうだ」

「ダ〜メだぜ!それくらい我慢しろよ!んっ…あっ、はっうん…」

凛は自ら気持ちいい場所を探しては上下に腰を振る姿は、俺の身体をそして下半身のモノまで熱くさせる。
振ってはぐちゅぐちゅと卑猥な音を部屋中響かせた。

「そうすけ…、いやらし…!もっと舐めろよ!」

ほんと何処でこんな事覚えてきたのかと半ば呆れながら、凛が俺の口の中に指をいれ舌を弄る。俺は凛の言うとおりその舌で指を愛撫しながら下から突き上げた。

「あっ!くっ!んあぁ…、あん、突然…突いて…あっ///」

「何でだ?これがお望みなんだろ?いやらしいのはどっちだ!お前の方が十分いやらしいよなぁ…」

「あっん…、ふっ、くっ、ぁあん…」

「んっ、ああっ…、やっ、ああん!そっすけ…///」

「ん?どした、凛?何も言えねぇぐらいここが一番気持ちいいのか?それなら、お望み通りもっと突き上げてるよ!」

「かっ、はっ、ああん!あっ、ぁあんっ、んぅっ…///」

部屋中には激しく打ち付ける音が響く。宗介もそろそろ達する頃なのか、より一層速度を上げ凛を催促させる。

「ああんっ!うっ、くっ…そうっすけ…、イク…、イッ…」

「………っ、んあっ……っ…」

「……っ」

凛は宗介の腹の上に白濁を散らせ、宗介も凛の中へと白濁を注ぐ。


凛はぐったりと宗介にもたれ息を整える。

「宗介…」

「ん?どした、凛?」

優しく聞いてくる宗介の声が耳に入ると心地よかった。凛は宗介の髪を触り照れながら口を開く。

「やっぱ…俺…、お前がいねぇと何にも出来ねぇ…。あの夢で思ったんだ。もし、あの様になったら俺は…」

その後も言おうとした時、宗介は凛の唇に指を置いて、微笑みながら小さく言った。

「ならねぇよ!その前に俺がさせねぇ。お前にはちゃんと前向いて歩いていて欲しいんだ。俺は背中を必ず手を添えて押して行く!」

「5年待ち続けてもちゃんとお前の元に戻ってきただろ?俺がどれだけお前の事好きだったのか、まだまだこれから教えてやる!」

「そう…すけ…」

凛はいつもの通り泣き始める。

「おいおい、泣き虫さんだなぁ、凛は…」

「…っせぇ…///」

宗介は凛を強く抱きしめ髪を擦り微笑んだ。

「愛してる!誰よりも!」

『沢山泣いて明日には笑った顔を俺に見せてくれ!お前には涙より大きな笑顔が似合うから!その笑顔で俺にも光を浴びさせてくれ!』



二人は吐息を整えるような寝息をたてて眠りについた。




               🔚
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