長編

□早乙女学園?
3ページ/3ページ



〜♪


空を見て思い耽ていると携帯が鳴る
画面を見れば社長からの着信だった



「もしもし」

「Ms.雪野!!どうですか、私の学園は!!!」

「呆れるほどの広い敷地と豪華すぎる内装に驚いてますよ」

「HAHAHA!それはよかったデース!生徒達はどうですか?」

「…すごい子に出会いましたよ?きっと蘭丸達の良い後輩になりますね」

「ほほ〜う、4人のマネージャーのお墨付きならば間違いありましぇ〜ん」



そんな対した人間でもないけどね



「もう帰って良いですか?今日は家に蘭丸がご飯食べにくるので」

「OK!今日はごくろうさまでした!!!」




会話を終えて携帯をポケットに仕舞い私は家へと帰った

帰り道スーパーに寄り夕飯の食材を調達し、家に入る
着替えを終え台所に立つとインターホンの音が鳴る
もう来てしまったのか、出来れば蘭丸がくる前に作ってしまおうと思っていたのに

玄関に近づくとなにやら外が騒がしい



まさか…



「…やっぱり」



扉を開けるとそこには私がマネージメントを担当しているアイドル4人がいた



「やっほ〜亜弓ちゃん!」

「なんで嶺二達もいるの」

「こいつらが勝手に着いてきたんだよ」

「別にいいでしょ」

「雪野、菓子を用意しろ」





本当に勝手だな




「林檎先輩から聞いたよ?今日、早乙女学園に行ってたって」

「そうよ」

「どうだった?!どうだった?!」

「だだっ広い敷地にびっくりした」

「それだけ〜?気に入った子とかいなかったの??」




気に入った子か…



「1人だけ」

「ほほう!」

「可愛らしくて、音楽への強い想いを持った子。きっとあんた達の良い後輩になるんじゃない?」




私のその言葉に4人は静かに私を見ていた




「なによ」

「亜弓が他人をそんなに気に入るの珍しいね」

「れいちゃんを差し置いて他の子に夢中になるなんて許さないぞ!」

「ふっ、その愚民も対したことはなかろう」

「この業界はそんな簡単に入れるほど甘っちょろいもんじゃねーよ」





それぞれコメントをどうも





「あんた達を先輩にする後輩が可哀想だわね」




そう、この4人が後輩の面倒をみる日もそう遠くはないのかもしれない










 
 
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ