長編

□ハロウィン
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豪勢な料理が並ぶテーブル
その周りを囲む派手な衣装に自身を飾った人々
だけど、今日はただのパーティーではない
魔女、フランケン、ドラキュラ



そう、今日はハロウィン






シャイニング事務所で行われるハロウィンパーティー
タレントは勿論、こういったイベントは皆で楽しむのが一番と
社長の言葉にスタッフ皆も仮装をし、パーティーを楽しんでいる




「日本はいつからこんな催しをするようになったのか………」



そんな私も参加はしたが、仮装などといったものに興味もなく私服で参加していた
壁に背を預け、おいしい料理を堪能していた




「あっ!いたいた、亜弓ちゃ〜ん!!」




前方から魔女………に扮した林檎さんが小走りで私に近づいてくる




「あーやっぱり仮装してないとおもったわ!」

「ご想像通りです」

「もぉー亜弓ちゃんったら!今日は私服禁止なのしらないわね!」



私服禁止
その言葉を聞いて周りを見渡すと
私以外、普段の格好をしている人がいないと気づいた
なるほど、そりゃ私服の人がいないわけだ



「なんのためのハロウィンパーティーだと思ってるのよ!」

「料理を食べるための口実」

「黒りんと仲良くなりすぎて中身まで影響受けてきちゃったのかしら」




なんとなく否定はできない



「衣装室へ行きましょ!!その服だと逆に目立っちゃうわよ!!」



手首を掴まれ早足で会場から連れ出された
私………こういう事ばっかりのような気がしてならない





衣装室入るなり林檎さんはあーだこーだと良いながら私の仮装用の衣装を探し始めた




「あ〜ん、やっぱり今からじゃロクなものがないわね………」




そう、今からだと限られた衣装しか残っていない
猫の被り物やサンバといったギラギラしたものだ




「林檎さん…私この着ぐるみで「あっ!これいいんじゃない!」………」











 
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