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□2nd Anniversary
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「お前のように、甘ったるい言葉を文章には出来んからな。
せめてもと思って、これを。」



弦一郎と花束の組み合わせが違和感しかなくて、照れくさそうな彼の姿が新鮮で


どんな甘い言葉よりも嬉しくなったのは秘密。



「これからも宜く頼む。
ただ、百本は無理だった。」



その言葉で思い出したんだ。

百本のバラが欲しいって去年言ったこと。


あの時拒否されたから、すっかり忘れてた。




「年数がかさむ毎に一本ずつ増やしていくつもりだ。
だから、それで許せ」


えーと……あと98本ってことは



98年後??




「私たち110歳越えちゃうよ!?」


「むっ…そうか。
だが、そこまで一緒にいたならきっと楽しいだろうな」


なんて優しく言ってくれるから
もう堪らなくて勢いよく抱きついた。



「私、長生きする!!
もー!
弦一郎大好きっ!」


「お、おい!
往来の前で!」


「だって、嬉しいんだもん!
弦一郎と、付き合えて幸せ」



「…それは、俺の台詞だ。
名前、俺もお前といられて幸せを感じている。
……大好きだ。」








その言葉を聞けた瞬間に決めたんだ。


何年たっても、貴方とこうやって笑って過ごせるように

私はいつだって、なんだって頑張ろうって。


二人の未来のために。









fin*
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