ほも
□いやほん。
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「あれー…どこやったっけ」
またイヤホンなくした。
最近よくなくしちゃうんだよなあ。
「どーかした?」
「あっ優さん。イヤホンなくしちゃって…」
優さんは今日俺ん家に泊まりに来ている。
週に2,3回ほど泊まりに来る。
特にこれといったことはしないんだけれど。
一緒にご飯食べてお酒飲んで色々話して寝る。
まあ…寝るときは一緒のベッドだから普通とはいわないの…かな。
「イヤホン…明日買ってきてやろうか?」
「いいんすか!?」
「明日どうせ仕事で電気屋の近く行くしな」
「じゃあお願いします!」
「おーう」
*
「買ってきたぞ」
流石優さん!仕事が早い。
「あざっす!」
早速俺はイヤホンの入っている箱を開ける。
「うおー!色も形も丁度いい!」
「喜びすぎだろ(笑)ま、喜んでもらえたならよかった。」
優さんが選んでくれただけでも嬉しい。
凄い嬉しい。
俺に似合うの選んでくれたのかなあ,と思うと思わず顔がほころぶ。
「なーににやにやしてんだ(笑)」
優さんが選んでくれたから,なんて言えるはずもなく…
「内緒です」
「ゴリラのくせに(笑)」
「ゴリラ関係ないっすよ!」
「…かーわい」
ちゅ
…!?
「ちょおおおおなにするんすかああ!」
「ちゅーだけど?」
「そんな涼しい顔で…!」
「いつもしてんだろ。そろそろ慣れろよ」
「無理っすよ!」
…その後から俺はずっと優さんからもらったイヤホンを使い続けている。
何年かたった今もまだ一度もなくしていない。
これからもずっと大切に使っていこう
END_