短編

□てつだい。
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あ。今日もあの子一人で作業してる。

あの子っていうのは最近入った

スタッフの名前ちゃん。

いつも黙々と作業して偉いなあ。

基本メンバーと一緒にワイワイやってる

俺は黙々と作業しないから。

黙々と作業なんて一人で

ギターの練習するときくらいだよなあ。

素直に尊敬。

それで今日は,黙々と作業している

名前ちゃんに声をかけようと思っている。

あ!立ち上がった!

ダンボールを運ぶみたい。

物販が入ったやつだから重いだろう。


よし,声掛けに行こう。



「名前ちゃん。」

「はい?」

「手伝うよ」

名前ちゃんが持っていたダンボールを

一つ取り上げる。

「えっ,大丈夫ですよ?一人で持てますし」

「俺が手伝いたいのー」

そう言って歩く。

名前ちゃんも戸惑いながらついてくる。

「あの…本当大丈夫なんで…そこに置いといてください…」

「名前ちゃん一人で抱え込みすぎ。素直に手伝ってもらえばいいんだよ」

ちょっと真剣な顔で言ってみる。

「……じゃあ…今回だけ手伝ってもらっていいですか…?」

「今回と言わず,ずっと手伝うよ」

「それはダメです」

「なにそれ笑」

「私の仕事なんで」

「頑固だなあ」







(輩さんに頼んで名前ちゃん手伝う係にして貰っちゃった)

(もう…一樹さん何してるんですか…)

(困ったときにはいつでも呼んでね。)

(…呼びません)

(ちゃんと呼ばないと怒るからね!)



END_


⇒あとがき










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