短編
□まちがい。
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うっ…くそ、さっきお茶飲み過ぎたせいで腹痛い…。
トイレ…。
お、あそこにコンビニあるじゃん!ラッキー♪
「いらっしゃいませー」
トイレ目的で来たと思われるのはちょっと恥ずかしいから、店内を一周ぐるっと回ってからトイレに入ろうとした。
『あの…』
ああ!こっちは腹痛いから焦ってんのになんだよ!?
「なんですか?」
『そっち、男子用ですよ?女子、こっちです。』
身長の高い(ミズキよりはちょっと小さいかな?)男性は女子トイレを指さして言う。
…イラッ
「俺、男です」
『え?』
男性は目を見開き驚く。
…そこまで驚くか?
『え、あ、すいません…!てっきり女の子かと…!』
「い、いえ…」
気を取り直してトイレに入ろうとする。
するとさっきの男性が女子トイレに入っている。
「ちょ、え!?」
『どうかしました?』
不思議そうな顔をする男性。
なんだじゃないだろなんだじゃあ!
「そっち女子…。貴方男ですよね?」
というと男性は突然笑い出した。
『あはは!よく男に間違えられるんですけどあたし、女です。』
「………………マジ?」
『大マジです。』
「マジかよ…女子…」
『よく驚かれます(笑)』
そりゃそうだろうよ。誰でも間違うよ。
なかなかのイケメンが女子だって?
そこらへんの男と比べたら何十倍もイケメンだし。
『あ、よかったらお茶行きません?間違えたゃったお詫びとして(笑)』
「いいよ…とその前にトイレ行ってもいい?(笑)」
『あ、あたしも(笑)』