亀の生活

□自覚
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「さて困った…」
「困った様に見えてねぇのは何でだ」

相変わらずラフは仏頂面のまま。小窓に視線を向ければ嫌でも伝わる重く暗い雰囲気

「嫌だなぁ。凡人には表情すら見分けれないの?」
「んだと!!その天才様が凡人に助けられたんだろうが!!」

あぁ、またやってしまった。最近自分でも嫌になるくらい、皮肉な言い方しかできないでいる。ほら、見る見る内にラフの眉間の皺は深くなっていく

「助けてなんて言った覚えはないよ」
「…けっ…言ってろ」

でも僕の言い分は最もじゃない?実際助けてなんて言ってないし、ラフが勝手に…でも、あの状況だとラフじゃなくても飛び込んで来ただろうね

「……とりあえず、お礼は言っとくよ。ありがとう」
「…おう」

短い返事を返され、ラフは立ち上がって近くの小窓から外の様子を伺い舌打ちをする。僕も様子を伺おうと身体を動かそうとしたら動くなと静かに止められた
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