TOSロイド逆行小説

□4、クソ天使の降臨
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クラトスによりあっさりと倒された巨体はズズーンと地面を揺らして息絶えた
ボータ達が退いたのを確認し剣をしまう

「滅茶苦茶強いよ!あのおじさん!」

ぶふっ!!

「どうしたのロイド?」
「いっいや・・・何でもっ・・・ない・・・・・・」

ニヤける口元を頑張って手で抑え、コレットに言う
おじさん!おじさんって!!クラトス!あっははははははは!!!
精神年齢はともかく肉体はまだ30もいってないてのに・・・・・・!!
ははっ・・・はははははは!!!!やっやべ・・・笑いすぎて腹いてぇ・・・マーテルも我慢すんなっての・・・!

「・・・・・・ロイド〜そんなに笑うと失礼でしょ?」

おじさん言ったお前が言うか!!

「ゴホン・・・お前はロイドと言うのか?」

クラトスの質問で笑いが止まる

「そうだけど、人に名を尋ねるときは、まず自分から名乗るべきだぜ?・・・ふふっはは・・・」

前言撤回、笑いは止まらんかった
クラトスが微妙な視線を投げてくるが気にしない気にしない

「・・・私はクラトス。傭兵だ」

そこまで言ってばーちゃんに振り返る

「金さえ用意してもらえるなら、神子の護衛を引き受けよう」
「背に腹はかえられんな・・・お願いしよう」
「契約成立だな」
「おばあさま・・・私はこれから試練を受けて参ります」
「試練って?」

あっジーニアスが俺のセリフ取りやがった

「魔物のことだろう。聖堂の中から邪悪な気配がする」

邪悪な気配ねぇ・・・前回は感じなかったけど、天使となった今ならわかる。何か異様なものが動く気配・・・
よわそ〜な気配だなぁ・・・ぽつりと口にしようとしたところでマーテルに止められる

『ロイド、クラトスは天使聴力で耳がいいですから、あまり独り言はしないほうがいいですよ』

そう言われ、出かかった声をグッと堪える
天使聴力は俺も持っているから知っているけど、本当に小さな音をも聞こえてしまうからな・・・
マーテルの言うとおり色々と我慢したほうがいいか

「ロイドってばどうしたのさ?今日はなんだか変だよ?」

ジーニアスの声で我に返る

「ロイド・・・大丈夫?さっきの戦いで怪我とかしちゃった?」

コレットが心配そうな表情で俺を見つめてくる
自分だって怖いくせに・・・他人の心配する優しさに顔を歪める

「何でもないって・・・俺のことはいいから!ほら、聖堂に入るんだろ?俺もついてっていいか?」
「あっうん!」
「足手纏いだ。ここに残れ」
「勝手についてくから気にしなくていいぜ?ジーニアスも行くだろ?」
「ええ?僕も?」
「当然」

先に行こうとする俺達を再びクラトスが止めたが軽〜くスルーし、聖堂に足を踏み入れる

「何だろう・・・この壁?」

ほんの少し奥に進むと、ソーサラ―リングを使う所だ
ジーニアスが好奇心に負けてそっと手を触れると
ビリッ!!

「うわわっ!?ビリッときた!!」
「ジーニアス!大丈夫?火傷とかしてない?」
「平気だけど・・・ビックリしたぁ・・・」
「これどうやって進むんだ?何か特別な物が必要とか?」
「恐らくソーサラ―リングだろう。近くに安置されている筈だ」

少々不満そうな顔で追いついてきたクラトスが説明する
あんたも意外と子供っぽい一面があるんだな・・・発見発見
いよっし!ゴーレム倒し頑張るか〜
湧いてくる魔物達を次々と倒していき、ソーサラ―リングを手に入れる

「ふ〜ん、これがソーサラ―リングかぁ・・・」
「ロイド!僕にも見せて!」

ジーニアスが届かない足で必死にジャンプしてくる
ちょっと意地悪してみるか・・・

「おういいぜ!俺の手にタッチできたらな!」
「ちょっ!?そんな高く上げないでよ〜!」

ジーニアスが頑張ってタッチしようとすれば、俺は簡単には触れさせまいと背伸びする
その無邪気な微笑ましい様子に、マーテルはクスクスと笑うのだった
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