TOSロイド逆行小説

□7、火の封印
1ページ/7ページ

俺が起きると珍しく一番で、皆はまだ寝ていた
天使である俺に睡眠は必要ないのだし、意識すれば早起きできるのも当たり前か・・・
滅多にお目に掛かれないクラトスの寝顔をしばし堪能してから、洗面台にも向かわず宿を出る

『おはようございます。ロイド』
「おはようマーテル」

暇だ・・・回復アイテムでも買ってようかなぁ
ちなみに俺は今、剣を4本装備している
昔の物である弱い剣と、未来で親父と父さんに貰ったマテリアルブレード・・・何故これを持っているのかは謎だ
マテリアルブレードはいざという時にしか使わないと決めている
なんせ片方はクラトスが持っている物だから、怪しまれるきっかけになってしまう

「まっ弱い武器ならあっさりと敵を倒すこともできないし、いっか」

自己完結すると、皆がぞろぞろと宿から出てきた

「ロイド!いないと思ったらこんなとこにいたの?」
「よぅジーニアスに皆!」
「ロイドが早起きなんて・・・珍しいこともあるんだね〜」
「いつの間に成長したのかしら?先生嬉しいわ」
「ははは・・・」
「ロイドすご〜い!」
「サンキューコレット」

買ったアイテムを均等に分け、軽い朝食を摂ってからようやく火の封印へ向かう
日除けマントを羽織りサクサクと暑くて熱い砂漠を歩く

「はぁ・・・はぁ・・・」
「神子よ、無理はするな」
「だいじょぶ・・・です」
「ほらコレット、水」
「ありがと・・・ロイド」

しばらく歩くと、メンバーの中では比較的体力の少ないコレットが疲れ初め、次にジーニアス、先生と、足取りが段々重くなってきた
休んでは歩き休んでは歩き・・・・・・
それを繰り返した後、俺は提案した

「このままじゃ夜になっちまう・・・コレットは俺が背負うから、先生はクラトスの影に、ジーニアスはノイシュの背に乗る。OK?」
「私は構わないが・・・」
「そうね・・・悪いけどお願いするわ、クラトス」
「ありがとうロイド・・・ノイシュ・・・お願い」

俺の指示通り先生はクラトスの後ろに行き、ジーニアスはノイシュに乗る

「コレット、乗れよ」
「でも・・・ロイドも疲れてるのに・・・」
「いいっていいって!行くぞ」
なかなか乗ろうとしないコレットを無理矢理抱っこし再び進む
『優しいですね〜大好きな子を護りたいってことですか』
(よせやいマーテル・・・)

茶化してくるマーテルに苦笑い

「ありがとう…」

聞こえないようにコレットは小さく言ったつもりだろうけど、今の俺にはバッチリ耳に届いていた
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ