TOSロイド逆行小説
□5、優しき親友
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イレギュラーなんて言葉をロイドが知ってるなんて!!とか言われたけど・・・
まあまあ納得してくれたジーニアスが書いた手紙とクッキーを持って、牧場に来た
何事もなく終わってくれればいいんだけど・・・
そろそろと匍匐前進でマーブルさんがいる所まで行き、鉄格子にそっと顔を出す
「マーブルさん・・・マーブルさん・・・!」
小声で呼び、気が付いたマーブルさんが近づいてくる
「あら、貴方は?」
「俺はロイド。ジーニアスに頼まれて届け物さ」
預かってきた物を渡す
「見つからないように手紙は慎重に読んでくれよな。それと、読み終わったら処分するように・・・ジーニアスも承知済みだ」
「あの子から・・・ありがとうロイド。ジーニアスには私は大丈夫って伝えてくれる?」
「ああ・・・まかせてくれ」
戻ろうとすると、ふいに話し声が耳に届いてきた・・・会話の内容からいうとディザイアンのようだ
「まずい・・・・ディザイアンが近づいてくる。マーブルさんは早く逃げてくれ」
「いいけど、貴方は?」
「俺はだいじょーぶ!安心してくれ。じゃあな!」
元の道を引き返すのは危険だと思い、俺は崖から飛び降りる
トントントンと軽やかに下り、スタッと着地
「ふぃ〜・・・前回よりは遥かにいいよな・・・よし、マーブルさんがどうなっているか見にいかないと」
目を閉じ、意識を集中させ羽を出す
あの、蒼い翼を・・・
高く・・・飛ぶ!!
バサァッ!!
「うん、ちゃんと飛べた・・・」
牧場の真上に行き、天使の視力で様子を見る
あの時のように鞭で叩かれているマーブルさんはいない・・・どうやら無事のようだ
ホッと息を吐き、そのまま家の近くまで飛んでいく
羽を仕舞い母さんの墓まで歩く
「ただいま・・・母さん」