クダ主♀
□お持ち帰り
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「うわぁ、細い……!」
ノアの身体はふわふわした長い髪のせいか、実際よりも大きく見えていたらしい。
暫く感触を楽しんでいるとノアが少し表情を歪めてみじろいたので、クダリは咄嗟に身体を離した。
「ノアー? ……起きたの?」
「んん……まぁた不一致ぃ?……ありえなーい」
「夢の中でも厳選してる……」
ノアが何を厳選しているのか少し気になりながら、クダリはノアをそっと姫抱きにした。
眠りながらも厳選するという廃人魂に感服した……かどうかは判らないが、とにかくノアにベッドを貸してやろうと思った次第である。
クダリはノアを自分のベッドまで運び、そっと下ろし始めた。
「クダリ……さん?」
「え」
高級なマットレスにノアの身体が優しく沈んだ瞬間、彼女の青い瞳がぱちりと開いた。
「なにしてるんですか?」
「いっ、いや、あの……これは」
「?」
「ぼっ、ぼくシャワー浴びてくるね!」
「えっ!?」
咄嗟にこの場から逃げようと言ったこの言葉で完全に誤解され、クダリはノアの誤解を解くのに3日を費やしたという……。
end