百華繚乱

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黒に近い緑の髪。生意気な瞳は、すっかり影を潜め閉じられている。


「リョーマ………??」

聖夜「紫妃…琉空……」


そっと触れた頬は冷たいけれど、まだ微かに息をしている。

大丈夫。きっと…大丈夫。

いつもみたいに生意気な態度で微笑んでくれるわよね…?

皆を悲しませたりしないわよね…??


嶺王「リョーマっ…」

白夜「……リョーマ……」

天都「紫妃、リョーマは大丈夫……じゃなさそう…だね」

陽月「………っ」


一番早かったのは神聖の皆。皆の不安気な顔に泣きそうになる。

泣いてはダメ……。


巫琴「不安そうな顔すんな、バカ」

一夜「そーそー」

刀真「ぅぅ……」

朔夜「刀真、大丈夫だよ…」

霞弥「紫妃……」

「霞弥…ありがとう…」


さりげなく抱きしめてくれた。……私がこんなんじゃダメなのに…。

神剣の次は神華かしら…?


有珠「……………………………」

飛龍「彩杜、お前何か情報持ってんじゃねぇの?」

彩杜「さぁな」

琉空「彩杜…話してくれるよね?」

彩杜「…まぁ後から話そうと思ってたけど」


全員が彩杜の声に耳を傾ける。この中で……いいえ、この世界中で一番情報を握っている。

彩杜なら何か知ってる…。


彩杜「…六華が来てからにしないか?アイツらの話も聞きたい」

「彼女達に……何かあるの……?」

彩杜「確証がないだけだ。心配すんなバカ」


気になるけど、六華がリョーマに何かするわけない。

だったら…何の確証……?


「……まさか………………」

聖夜「なるほどね。彩杜の考え分かる気がする」

一夜「はぁ??何の話だよ………?」


異常に頭の良い神聖は全員気づいているでしょう。

六華が来るのを待つしかないかしら。


胡華「リョーマがどうしたの!?私達何にも聞いてない…!!」

妃聖「ねぇねぇ、何なの!?」

紅蘭「ん……」

氷麗「リョーマは大丈夫なのか…?」

陽毬「っ!!やだ、リョーマ……!!」

天峰「静かに。ここは病院よ」


戸惑いを隠せない彼女達は困惑の表情を浮かべている。

ようやく、全員が集まった。
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