高校編D

□166話
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合宿が始まり、四日目に突入していた



午前中は合宿のメインである走り込みをこなし、



午後からはチームで紅白戦を行っていた



宮本「っ!!」



ギュンッ!!!



日向「うおっ!?」



「ストライク、バッターアウト!!」



今宮「(日向を三振…コースは甘め、しかし二球とも掠りもしなかったか…『カミキリ』か…こりゃあ本当の魔球になりそうだな)」


山中「(今の、えげつない球でしたね…)」



日向「宮本!!今のスライダー凄かったぞ!」


宮本「ありがとうございます…」ペコッ


冴木「宮本〜!今度俺にも投げてくれよ!いや、練習終わった後でも…」


宮本「ごめん…この球制限があってあんまり投げられないんだ」


冴木「えぇ〜!ちょっとだけで良いからさ!お願い!!」


宮本「うーん…」


巽「そこまでにしとけ、あまり宮本に迷惑をかけるな」


冴木「でもさ…」


巽「でもじゃない、ほら、次はお前からの打席だろ」


冴木「はーい…」スタスタ


巽「まったく…アイツ、諦め悪いから気を付けろよ」


宮本「う、うん…」



巽「(しかし、俺も勝負してみたいな……だけど…)」



ふと自身の右手に視線を移す



そこには二年近く前に手術した痕が残っていた



巽「(…今の俺じゃ勝ち目はないか…)」


宮本「…巽?」


巽「……何でもない、ちょっと給水してくる」スタスタ



宮本「(何でもないねぇ…)」
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