04/10の日記
00:17
雑記+\(^Q^)/先読み
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◆追記◆

とりあえず人生\(^Q^)/
三章続き 書いたところまで 仮投稿

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 音に聞こえた電車遅延発生机と砲丸並べ陸上部室の両方から呪いアイテム、ヒトガタが発見された。
 つまりナルの仮説『厭魅という呪詛が原因の騒動』はこれで確定。呪った人間がいるのも確定。あとはそいつの心を折れば事件解決ヤッター!

 と、言うわけで犯人捜しのために呼ばれたタカちゃんこと高橋優子さん。カサイ・パニックの情報をくれたのも彼女だし、被害者当人でもない、情報提供者としてはうってつけのポジションにいてくれて助かる。
その彼女の話によれば、呪いの席の使用者として被害に遭った最初の人物は村山という生徒で、超能力騒ぎを疎ましく思っていたらしい。
 いや、「いい加減にしてよ」はちょっと気持ちわかっちゃうけどね。いわゆるオカルト系のネタが嫌いな人はいる。それに高校二年生、早い子は進路考えてピリつき始めてもおかしくない時期だ。部活の顧問の、というより笠井さんを変に庇いたてているからだと思うけれど、わざわざ教師にまで文句をつけるくらいだから、相当頭にきていたんだろう。
 そして陸上部も顧問が超能力に否定的で、その影響で部員も超能力を否定する側に立っていたという。少なくとも、部員からは信頼されている顧問のようだ。生物部は部員いなくなったのに。マイノリティ側に立ちたくないという心理もあるか。
 笠井さんのクラスは引退した陸上部員が多くて、そのせいでいじめられたようだとタカちゃんは言う。
 受験真っただ中の高校三年生の中で「カサイ・パニック」とかいう余計な騒ぎ起こしたから嫌われてるだけだったりしませんかね。まあ、それはどっちでもいいことか。
 要はどっちも超能力騒ぎを歓迎しておらず、笠井さんに対して敵対的だった。それが事実だ。

「……で、陸上部顧問本人も『車に幽霊が出て』事故を起こしてる、と」
「自損事故でまだよかったよね〜」
「……よかったかどうかはともかく」

 タカちゃんが帰った後、調査資料から引っ張り出した関係書類を一通り眺めたナルは、ひとつ息をついてその紙束を机に置いた。

「高橋さんの言っていた笠井さんと対立していた……超常現象否定派の人間は全員被害に遭っている」
「うん」
「……これで、笠井さんが犯人である可能性が高くなった」
「うん、そうかもね」

 状況証拠だけみたらどう考えても笠井さんが犯人。推理モノだったら一周回って絶対に犯人じゃなさそうなくらいに怪しい。

「それでも笠井さんは犯人ではない、と?」
「ぜ〜ったいに違うね」

 一度「絶対」と言ったその時よりも、むしろ確信は強まっている。
 旧校舎のとき、ジョンはナルのことを「怒ってワラ人形でも作ってる方が似合う」と評したことがあったけど、それで言えば笠井さんは「布団被って泣いてるタイプ」だ。一件くらいならまだしも、こんなにいくつも、何人も、陰湿に呪えるようなタイプではない。

「逆に聞くけど、そのエンミ? とかいう呪詛は、感情的で短絡的なお馬鹿さんでも『呪ってやる〜! プンスカ!』くらいのノリでやすやすとできるものなの?」
「……入念な下準備がいる呪詛だ」
「カッとなってできるレベルの手間じゃないと、笠井さんには無理だよ。そんな持久力のある執念持ってるタイプじゃないって。あ、産砂先生がやり方教えて丁寧に指導してあげてたらやるかもしれないけど」
「厭魅の法の存在くらいならまだしも、実際効果がある程度に手順を知っているとすると、それなりに詳しく調べる必要があるだろうな。確かにそれは笠井さん一人では難しいかもしれない」
「でしょでしょ」

 ふむ、と一考する姿勢を見せたナル。私は我が意を得たりと頷いて、ひとつ立てた指をくるくると回す。特に意味はない。

「なんかあのじっとりした感じ、笠井さんっていうより産砂先生の方がしっくりくるし。本人がやるには動機が薄すぎてアレだけど、笠井さん唆しくらいはしそう」
「それは憶測にすぎないな」
「その通り。笠井さんが犯人だって筋もね。ていうかコレ、証拠って出るもんなの?」
「僕たちは警察じゃない」
「そうでした。ゴーストバスターズでした」
「バスターじゃない。ゴーストハントだ」
「ハイ」

 そこは譲れないらしい。

2024/04/10 00:17
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