星のカービィ
□ピンク色世界
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「カービィ!カービィ起きてー!」
良く晴れた朝。
呆れるほど平和なプププランドに、少女の大声が響いた。
少女の名前はリーベ。
プププランドの住民である。
カービィの二個…と半分くらいの身長だ。
今日はカービィとピクニックに行くため、カービィを起こしにきたのだが、揺すっても大声を出しても起きない。ビクともしないのだ。
「…仕方ないなあ。」
ふう、とため息を吐いて、お昼用のバケットを開く。
バケットからサンドイッチを取り出し、カービィの鼻先へ持っていく。
カービィの目がパチリと開く。
「カービィ!サンドイッチあるよー!」
『えー!どこどこ!サンドイッチー‼』
彼は目を見開いて大口を開け、サンドイッチを丸ごと飲み込んだ。
さっき寝ていたのが嘘のようだ。
「おはよう、カービィ。」
『おっはよーリーベ‼サンドイッチ美味しかったけど、リーベが作ったの?!』
「そうだよ。喜んでくれて良かったー。」
『喜ばないわけないよ!ねえ、もっとある?』
「あ、あるけど…」
リーベの返事を聞くと、カービィは直様部屋を見渡し、バケットに飛びついた。
そして中のサンドイッチを全て食べてしまった。
「ちょっとカービィ…それ私のお昼…」
『え?あ、ごめんごめん!』
美味しかったから、とカービィは太陽の様な笑顔で笑った。
可愛くて、もうサンドイッチの事なんかどうでもいい。とリーベは思ってしまった。
何時ものことだ。