エリアの騎士(男主)
□エピソード4
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翼「……………………」
レ「ボクとキミが正式なチームで一緒にプレイしたことが今まであったかい?」
翼「正式なチームどころか遊びでも戦力が釣り合わないから俺とお前はいつも別のチームだったな」
レ「ああ、ボクとキミはこれまで何回も試合をしてきた。時には遊びで、時にはプロフェッショナルチームの選手として、そしてまたある時には国の代表として…………」
翼「どれも楽しかったな…………」
レ「そうだな………………ツバサ。ボクはこの高校生活が終わったら何処かのプロフェッショナルチームに入る。それはキミも同じだ。ボクたちがプロになったら同じチームで一緒にプレイ出来る可能性は僅かだろう。ボクとキミがいるチームなんて強すぎるからね。」
翼「きっと世界一のチームになるだろうな」
レ「ああ…………だからツバサ、この高校生活の間にボクと一緒にサッカーをしないか?」
翼「…………正直その話はとても魅力的だよ…………だけどレオ、さっきお前は言ったよな?俺とお前のいるチームは強すぎるって。俺は今までお前とやってきた試合は全部楽しかった。最後まで勝てるとも負けるとも考えた試合が一度もなかったからだ!」
レ「ツバサ………………キミってヤツはやっぱり最高だ!キミと一緒にプレイ出来ないのは残念だけど、この楽しみはいつかにとっておくとしよう」
翼「本当に俺とお前が一緒のチームに行って世界の頂点に立つのもありだしな」
レ「そうだな!じゃあツバサ、ボクはもう行くよ…………次会う場所はフィールドだといいね」
翼「ああ、またな…………」
最後にあいつは手を挙げながらバイクに乗って去っていった。
レオナルド・シルバ
俺と傑のいた日本でさえ勝つことの出来なかったブラジルのエース。
そんな奴といつか一緒にプレイすることを想像しながら俺は家路についた。