ぶっく

□どんな未来でも
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10月10日、透き通るような青空。今日一日平和が約束されるような、そんな晴れ晴れしい光景だった

しかしー

「あれ…ソウルは…」

何故かソウルがいない。
10月10日はマカとソウルで出かける約束していたのに
…たしかに今日は10月10日の…
「火曜日…!?」
カレンダーをみるとそこには火曜日と示されている
ウソだ…昨日は10月9日の金曜日だったはずなのに…
マカは頭を悩ませながら台所へ向かいコップに水をいれ一杯をいっきに飲み干した

「…私の勘違いかな…あ…か、火曜日だとすると…学校じゃん!いかなきゃっ!」

ソウル、起こしてくれたっていいのに…とマカはつぶやきながらも制服にきがえ支度を済ますと一目散に学校へ向かう

ーキールコーンカーンコーン
マカは学校についたのだが時すでに遅く、午前の授業が終わり昼休みだった。
マカはソウルを探すことにした

「ソウル…どこいったんだろ……。…え…どういうこと…なの」

マカはソウルを見つけるとそこには信じがたい風景が広がっていた
なんとソウルは他のパートナーと一緒だったのだ
それにソウルは大人な雰囲気を醸し出している
「え…嘘…ソウ…ル?」
今にも泣きそうな震える声を出すマカの声が聞こえたのかソウルこちらを向き驚いた表情で走ってきた

「マカ…!!?マカだよな?え?どういうことだよ…なんでいるんだよ!」
声はとても低く、背丈はマカを包みこめるくらい高かった
しかし確かにソウルだ。

状況が理解できない二人。
沈黙が続く、すると向こうがわからずいぶんと大人になったキッドがやってきた
「何故、マカがいる…?マカはちょうど三年前に亡くなったんじゃ…」

「私が…死んだ…!?でも今こうしている…嘘…もしかして…」
10月10日の火曜日…そして何故かソウルが…みんなが大人になってる…何かが引っかかる。
マカには信じられないが、アレしか考えられないのだ

「今2000何年?」

「2015年」
あぁ、やっぱり…マカはそう思い肩を下ろし冷静に口を開ける

「未来に私がタイムスリップしたのよ」

キッドとソウルは目を点にさせ「は?」と聞き返す

「だから、タイムスリップしてきたの。私は15歳、あなた達18歳でしょ?」

「まぁ…そうだけど…そんなこ…」
マカはソウルの言葉に重ね話を続ける

「私は2012年10月10日から来たの」

「10月10日!?」
マカを除いた二人は口を揃えて叫ぶ
そりゃ驚くだろう。だってまさにマカがなくなったのは2012年の10月10日なのだから

「私がなくなったのってこの日なんでしょ?…なら、良かったかもソウルやみんなの将来が見えて」

「いや、まて。でもマカはいま未来にいるわけだから…過去にズレがしょうじるはずだ…だとするとお前は死 な な い。」

するとソウルは声を上げて喜びマカを強く抱きしめた
「良かった…良かったよ……マカ、今日一日はここにいるんだろ?午後の課外授業。一緒に受けよう」

「え…?私はいいけど…ソウルのパートナーは…」

「なんとか言っとくよ」

はぁ、と頷き「わかった」とマカは言う。
そしてどこかここにいていいのかな…私が死なない、ていう未来になってもいいのかな…と考える自分もいた

ーキールコーンカーンコーン
マカはみんなに挨拶して先生たちにも色々事情を話しているうちにあっという間に時間は過ぎて午後の課外授業が始まろうとしている。
「今回のミッションは魔剣を抑えることだ。以前より凶暴化しあれはもう、鬼神だ。今回はより危険を伴うと思う。やられそうになったら逃げろ。お前らならできるな」

魔剣…マカはクロナがどくらい大人になってるか少し楽しみだった
「はい。死人先生、わかりました。いってきます」

「気をつけて行って来いよ」

ーー
ーーー
相変わらず、ソウルはあのバイクを走らせイタリアのサンタ.マリオ.ノヴェラ教会につく
二人は扉の前に立ちゆっくりと開ける
…キィ
真っ正面にクロナらしき人が立つ。
顔もかくにん出来ないほど別人になっていてマカは驚きを隠せない

「あなたがクロナ…?」

「…」
何も言わずクロナはいろんなところから武器をだす。
武器はそう、ラグナロクだ
「ソウル。私と共鳴を」
力強く手を握る。「私たちならできる」そう思いながら

「行くよ、ソウル」

「おっ、懐かしい声。よしっ行くぞ」

「魂の共鳴…!!」
一気に共鳴を行なう
「悲鳴…共鳴…」
ーぴぎゃぁぁぁぁぁああ
耳が今にも千切れそうな叫びが教会に響き渡る
「うっ…なにこれ…前より…」
マカは耳を抑える
「嘘だろ…共鳴ができねぇ…」

「…ソウル。できるだけやるわよ」
マカは顔つきを変え無理やりクロナにいきよいよく近づき鎌をふろうとした

しかし…
「うがぁっ…」
クロナから十センチまでしか近づけない。何かのベールで自分を守っているのだ
「マカ…!」
ソウルは人へ戻る。そしてマカを守るように抱きしめる
「ソウル…そんな…こと…したら…ま…た」

何も答えることはなかった。
クロナは笑みを浮かべ剣を振り下ろした
ービシャ







「やっぱり未来は変えられないんだよ」













血が飛び散りながらマカは静かに倒れる
「マカ…マカ!」

「…泣かないで…元々こういう運命なんだから……運命は運命なの…いままでありがとう。私の分までたくさん闘って…強くなって……ね…」

「マカ…?マカ!マカ!」
するとそこへタイミングよく死人先生が現れた
「ソウル…マカをつれて帰りなさい。マリーが入り口で待ってる…」

ーー
ーー
やはり未来は変えてはならないのだ
未来は未来…運命は運命…
現実を受け止めないといけない
元々未来は決められて私達人間は動いてる




今日も、明日も

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