WAY(ロー長編) 【完結】

□たったひとりの...
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ここは寒い寒い北の海のとある小さな村。


「カブトムシちゃん、助けてくれ!!」


「え、どうしたの?」


「隣の村のゴロツキがまたうちの店で暴れてんだ」


「またきたのー 本当に懲りないなぁー!」


「カブトムシちゃん、頼む!」


わたしは店主のおじさんと店へ向かった。


向かった店内はもうすでに机も椅子も何もかもが荒れていた。


「ちょっとあんたたち!!」

「なんだこのくそガキ!!」

「はぁ?ガキ?」


「ガキだろが 引っ込んどけ」


「あんたらをやりにきたんだけど」


「がはは なめんのもほどほどにしなよ お嬢ちゃん」


ガシャン


ゴロツキ男は銃をわたしに向ける。


「そんなもん人に向けないでよ 危ないから」


「だからなめんなって言ったろ お嬢ちゃんよ」


「“人に”って言ったでしょ こっからわたしはただの人じゃない」


「何ごちゃごちゃ言ってんだ!!」


「鳳凰赤桜」


赤い炎が桜のように舞い散る。


そしてわたしの腕は羽に変わりわたしが羽を一振りするとその赤い桜の炎たちは一斉に男たちに飛びかかる。


「熱い!!熱い!!うぉー」


男たちは走って店を出て、店前の小さな池に飛び込んだ。


わたしは鳳凰となり追いかける。


「鳳凰天火」


池の水さえも真っ赤な炎に変わる。


「この村にはもうこないで!わたしたちの大切な村なの!お兄ちゃんが帰ってくる大切な村なの!」


男たちは何も喋ることができないほど気力を失っていた。


わたしはパタパタと地上に降りると人へと変わる。


「カブトムシちゃん、助かったよ!本当にありがとう!!」


「おじちゃん いいよ 気にしないで!また何かあったら呼んでね」


「ローくんが海に出てからカブトムシちゃんは日に日に強くなってるね」


「ローと約束したから!ローが帰ってくるまでわたしがここを守るって!」


そう約束したの

たった一人の最愛の兄と。



トラファルガー・ロー

わたしの大好きなお兄ちゃん



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ローがお兄ちゃんなんて♪作者は設定だけでもキュンキュンします(笑)

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