WAY(ロー長編) 【完結】

□不死鳥...
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旅立ちの日。


わたしは村長にだけ挨拶をして村を出た。


村長にはみんなを集めた方がいいだろう と言われたが、そんなことされたらわたしは旅立てないと言った。


大好きなみんなと離れるなんて……


わたしは薄暗い中この村を旅立った。




鳳凰になり、絶対バレないだろう空域でローのもとを目指していた。


の、だったが。


前方に青い炎を纏った人がいた。


その人と目が合う。


(ヤバい!!鳳凰見られた!!)

その人はもの凄い勢いで近寄ってきた。


「お前、何者だよい?」


「ぃゃ…ただ空を…」


「空飛べるやつなんてそんなにいないだろよい」


「ぃゃ…」


わたしはその人と目を合わせないようにするが、チラッと見たときに目が合う。

(…………あ!!この人…)


「あなた、もしかして白ひげ海賊団の不死鳥のマルコ?」


「そうだよい 知ってるのか?」


「お兄ちゃんがよく白ひげ海賊団の話してたから。で、鳳凰より幻獣種の不死鳥がいるって それが一番隊隊長のマルコだって」


「お前、鳳凰なのかよい」

「うん!………あ……(ヤバい!!鳳凰ってバレたらヤバいんだよね!?)」


マルコはニヤリと笑う。


(この人、わたしをどうにかするつもりだ…)


「悪魔の鳳凰ってお前のことかよい?」


「違います……恐らく…」

「違わねえだろうよい 鳳凰なんて二匹も三匹もいねえだろ」


「で、悪魔の鳳凰は何してるんだよい こんなところで」


「行かなくちゃいけないところがあって」


「どこだよい?」


「お兄ちゃんと約束してる場所で……」


マルコはわたしの手から待ち合わせの場所を記した紙を取った。


「ここに行きたいのかよい?」


「………………」


「誰もお前を取って食おうなんてしないよい 正直に言えよい」


「……………はい」


するとマルコはわたしの羽をパンっとはたき、わたしを人に戻した。


さすが同じ鳥仲間!


人への戻り方をご存知すぎる。


羽のなくなったわたしは地上に落ちようとしたが、そこをすかさずマルコが自分の背中に乗せた。


「連れていってやるよい」

「え?」


「俺らの船も今、ちょうど同じ方向を行っている ついでだよい」


「あなたたちわたしをどうにかしたりしないの?」


「するかよい お前はただ悪魔の実の能力者なだけで手配書扱いだろ?海賊だって人助けくらいするよい それに同じ鳥類だからだよい!」


マルコはニコッと笑ってくれた。


ローは絶対見せないであろう満面の笑み。


そしてわたしは白ひげ海賊団の船に乗せられた。


「マルコー!何が偵察だ!女拾ってきてどうするつもりだ!」


「マルコが人助けなんて気味が悪りいぞ 何か企んでるだろ!」


「グララララ…まぁ いいじゃねぇか マルコの思うようにさせろ」


わたしは少しだけ白ひげのみんなとお世話になった。


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まさかのマルコ登場♪

マルコも素敵\(^^)/
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