WAY(ロー長編) 【完結】

□兄と妹...
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「お前 鳳凰を誰にもバレずにこいって言っただろ」

ローは帽子を被り直しながらわたしに言う。


「違う、空飛んでたらマルコがいたの マルコも空飛んでてたまたま見られたの!」


「だからって白ひげの船に乗ることはないだろ!危険を冒すな」


「危険じゃなかったから大丈夫だって!」


「ちゃんと俺の指示に従え」


「はいはい わかりました ごめんなさい」


「船長、まぁいいじゃないですか カブトムシちゃんも無事着いたことですし」


「キャプテン そうだよ 許してあげて」


「ペンギン、ベポ あんまりこいつを甘やかすなよ 問題起こすのがオチだ」


そしてローはわたしの手を引き船長室に向かった。


船長室に着くと、ローは本が並んだ机につき椅子に座った。


わたしはソファーに座らさせられた。


「で、村長たちにはちゃんと伝えてきたか?」


「うん、村長も最初は戸籍消したりは嫌だって言ってたけどローの手紙見たら うんって頷いた」


「そうか」


「ねぇ、ロー わたしってこれからどうしたらいいの?」


「カブトムシ、自分の名字知らねぇって言ってたよな」


「うん、知らない」


「お前の名はマーウェイ・カブトムシだ 手配書もマーウェイで書かれている でもカブトムシは俺と同じトラファルガーで生きている だから、これから先もお前は俺の本当の妹、トラファルガー・カブトムシだと言いきれ」


「わたし、本当はマーウェイっていうの? わたし、ローと同じトラファルガーの方が断然いい」


「いいとかじゃなくて何があっても自分がマーウェイ・カブトムシだと認めるな トラファルガーだと言いきるんだ わかったな」


「わかった」


「あと鳳凰には絶対なるな 海軍を甘くみるな そのへんのゴロツキ海賊とは訳が違う」


「わかった」


「ならいい」


「それよりロー、これ食べる?♪」


「なんだ?」


「村を出るときに村長がローにってくれたの ローが好きだった村のモモ」


「懐かしいもん持ってきたな」


「みんなの分もかばんに詰めこんできたからみんなで食べようよ♪」


「あぁ 用意したらあいつらも呼んでやれ」


「わかった♪ ロー、食堂ってどこ?」


「そこの階段を登って左に曲がった突き当たりだ」


「じゃ、むいてくるね♪」

「あぁ」


ローは思い出す。


俺が好きな村のモモか。
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