MORE(ロー長編)【完結】

□no.11
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ローさんはパンが嫌いと聞いていた。


わたしはベタにオムライスを作ることにした。


そして船番さん、ローさん、コックさんと3人分のオムライスを作る。


コックさんのオムライスはコックさんの机にメモと一緒に置いた。


“朝ごはんにでも食べてください”


そして先に船番さんに持っていくことにした。


今日の船番はペンギンさん

わたしはペンギンさんのもとにちょこちょこと歩み寄る。


そんなわたしにペンギンさんが気づく。


「カブトムシ?どうしたんだよ こんな時間に!」


「ペンギンさん どうぞ♪」


わたしは作りたてのオムライスを差し出す。


「え?」


ペンギンさんは戸惑っていた。


「わたし、何かみんなのためになりたくて夜食担当をさせてもらうことにしたんです(^^)」


「そっか それにしてもここまで持ってきてくれなくても食堂の机にでも置いといてくれりゃあいいのに」

「そんな寂しいことできないですよ!こんな暗い中、1人で船番されてるのに!」


「別にどおってことねぇよ」


と、ペンギンさんは笑った。


「でもわたしがみんなのそばにいたいんです。わたし今までずっと1人だったんでみんなの温かさが落ち着くんです♪わたし、ここにいたらペンギンさんの邪魔でしょうか(´・ω・`)?」

「邪魔なんてそんなことねぇよ 好きなだけいな」


その後ペンギンさんとしばらく話していた。


「カブトムシ、船長にはもう夜食持ってたのか?」


「あ!まだです…」


「ならすぐ持っていっておいで。船長喜ぶから」


「だと嬉しいです\(^^)/」


わたしはペンギンさんに風邪引かないように と手を振った。


そしてオムライスを持って船長室に向かった。


コンコン


「入れ」


わたしは扉を開けるとローさんは少し驚いていた。


「……どうした こんな時間に」


わたしはオムライスを差しだし、


「夜食です(*^^*)」


とローさんにオムライスを渡した。


「どうしてお前が?」


「わたし、この船のために何かしたくて夜食担当をさせてもらえるようにコックさんにお願いしたんです」

ローさんはわたしからオムライスを受け取ると


「あんま無理すんなよ」


と言ってくれた。


船長室をキョロキョロ見回すわたしにローさんは


「なんも面白れぇもんなんかないだろ」


と、ふっと笑う。


そしてオムライスを一口食べた。


「上手い」


「え!ほんとですか♪」


「あぁ」


わたしは嬉しくてニコッと笑う。


「ローさん、明日は何がいいですか?(*^^*)」


「あ?なんでもいい」


「何がいいとかないんですか(´・ω・`)?」


「そうだな 久々に北の海のもんが食べたい」


「北の海…わかりました♪」


「いいぞ 無理しなくて 北の海なんてお前知らねえだろ」


「ローさんが食べたいならわたし頑張ります\(^^)/」


ローはふっと笑う。


「じゃ、ローさん おやすみなさい(*^^*)」


わたしは船長室を出た。



ローさん、残念でした

わたし、北の海の料理1つだけ知ってるんだ!

しかもそれはわたしの得意料理♪

わたしが小さい頃、レイリーが作ってくれてわたしが大好きだったもの。

わたしは明日ローさんに渡す夜食のことで頭がいっぱいだった。

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