MORE(ロー長編)【完結】

□no.15
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甲板には戦闘体勢のクルーのみんながいた。


そして海軍の船は間近に迫っていた。


「みんな、ちょっとだけいいかな?」


「ん?カブトムシ?ここは危ないから奥にいろ」


「わたしにやらせて」


「「「はぁ?」」」


わたしはクルーの間を抜けて甲板の真ん中に立った。

ローも甲板の端にやってきた。


「「「船長!!」」」


「船長、カブトムシが!」

「いい 見ててやれ」


すると間近にいた海軍の船の1つがこの船にくっつけて海軍が乗り込もうとしてきたときだった。


わたしは覇気を使った。


その一瞬で海軍一隻の海軍兵はみな倒れ込み、誰1人この船に乗り込んでこれなかった。


そして逆からも海軍の船がくっつけようとしてきたが、わたしは海軍の船に自ら乗り込み覇気を使った。


もう一隻はこの船にくっつけることもできず海軍兵は倒れ込んだ。


わたしはさっと自分の船に戻り、三隻目を待った。


三隻目はどんどん大砲を撃ってきた。


「「「船長!!!!」」」


「あいつに任せとけ」


わたしは飛んできた大砲を覇気で跳ね返した。


そしてわたしの跳ね返した大砲で三隻目は海へと沈んでいった。


四隻目はこの船に海軍兵が乗り込んできた。


もちろん狙いはわたし。


そしてロー。


わたしに向かってくる海軍、ローに向かっていく海軍。


わたしはローのもとに向かった。


そしてわたしとローは海軍兵に囲まれた。


「作戦通り♪」


わたしは覇気を使う。


そしてわたしたちを取り囲んだ海軍はバタバタ倒れ込んだ。


しかしわたしは見逃さない。


四隻目の中にまだ誰かいる。


わたしは四隻目の船に向かう。


「誰かいるんでしょ」


わたしがそう尋ねる。


するとただの海軍とは違う威厳のある男が出てきた。

「ほぉ。ハートの海賊団にまさかこんな女がいたとは知らなかった。トラファルガー、お前も趣味悪りぃな。乗せるなら普通の女にしとけ、なんだこの女は?」

そしてものすごい勢いでローに向かおうとしたときだった。


わたしはその男の前で立ち止まる。


「あのさ、ローは病人だからわたしが相手する」


海軍の男は刀を抜きわたしをめがけてきたが、わたしは見聞色でその刀を避け続けた。


そして海軍の男が少し隙を見せたときだった。


わたしはそこに蹴りを入れた。


男はよろけた。


そしてわたしはそこがチャンスと思い、覇気を纏いその男のあごを蹴り上げた。

男は宙に舞い、ドタっと倒れ込んだ。


少しだけピクッと身体を動かし、わたしを見た。


「きさま…何者だ……」


「ここのクルー」


そしてローに向かって聞く。


「ロー、この人どうする?」


「そのまま海に投げとけ」

わたしは動くのもままならないその男を担いで海へ向かった。


「ローに手、出さないで」

そう言ってわたしはその男を海に返した。


そしてローは


「海に潜れ 追っ手がくるまえに逃げろ」


そう言ってわたしたちの海は海軍の船を残し、海の中へと向かった。

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