MORE(ロー長編)【完結】
□no.16
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「船長どういうことですか?」
「なんでカブトムシが覇気なんて…」
「カブトムシがたった1人で海軍を…」
「俺たちは理解できません!!」
「お前、説明してやれ どうせこの件はいずれ公にされるだろ」
「わたしから言うの(´・ω・`)?ローが言ってよ…」
「てかカブトムシ、船長を呼び捨てなんて…」
「咄嗟に1回ローって呼んだらこっちの方が呼びやすくて\(^^)/」
「自分で言え」
「はい(´・ω・`)」
「みんな、今まで黙っててごめんなさい。実はわたしの探している父親はシルバーズ・レイリーなの。わたしはレイリーの娘なんだ…レイリーからは海に出るなって、覇気を人前で使うなってずっと言われてた。でもわたし…」
「「「えーーー!!!!」」」
「わたし、無人島で育ったから父親のレイリーしか頼る人いなくて。でもレイリーはわたしが覇気を全て修得したらわたしのもとを離れ、海に出た。わたしがレイリーの娘だとわからないように…でも寂しさには勝てなかったわたしは禁断の海に出た…そしてみんなに出会った!」
わたしは自分が少しだけうるっとしてきたのがわかった。
「今はね、寂しくなんてないんだ…みんながいつもいてくれるから…ローは最初からわたしがレイリーの娘だって知ってたんだ…でもこの船ではわたしの命を保証するなんて言ってくれた……」
だめだ、涙が流れた。
「最初は嘘だと思った。前みたいにあの海賊たちのように親切にするふりで、いつかわたしは海賊たちのおもちゃにされるのかなって最初は少し疑った…でもこの船のみんなは違う!!みんな、本当にわたしを仲間として接してくれた…ローもわたしのことバラすことなんてなかった…あの嫌で嫌でたまらなかったあの足だってこんなふうに綺麗にしてくれた……だからね、わたし…そんなローが今日無理して戦ってほしくなかった…しんどいに決まってるじゃん…すごく熱あるんだよ…わたし、どうしてもローに戦わせたくなかった…だからローのために戦って正体バレるならバレてもいいって思った。でさ、わたし、海軍と戦って敵になる…そしてみんなと同じになりたいって思った!!でね、みんなとずっと一緒にいたいの!!!!…女がこんな理由でみんなと同じクルーになりたいなんてやっぱダメかなぁ…?わたし…もっと強くなってみんなの足引っ張らないようになるから…レイリーの娘ってバレたらいっぱい敵が狙ってくるかも知れない…でもわたし絶対負けないから…だからみんなと一緒にいたい………………………ぐすん」
そう言うとベポが抱きついてきた。
「カブトムシ♪おれ嬉しい!!\(^^)/ずっと一緒にいよう♪それにあんなに強いなら今度から一緒に戦ってよ♪」
「カブトムシ、俺にも覇気教えてくれー!今さら何、水くさいこと言ってんだよ、とっくの前からお前は仲間だろ?レイリーの娘なんてこの船もすげぇな!」
シャチはキャスケット帽を被り直しながら言ってくれた。
「船長が女を乗せた意味、やっとわかった。カブトムシ、今までか弱い女のふりしてたなんてずりいぞ!」
ペンギンはそう言って笑ってくれた。
クルーからそんなふうに言われていたら、わたしの頭をポンポンと撫でてくれた。
「上出来だ」
わたしは涙がまた流れ出してローの胸に飛び込んだ。
ローは一瞬びっくりしたが、ふっと笑いギュッと抱きしめてくれた。
「船長ー!ずるいっすよ!」
「キャプテン、おれのカブトムシとらないでー(´・ω・`)」
後ろでシャチやベポがそんなことを言っていた。
みんな、わたし
みんながダイスキです!