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□彼が猫になっちゃった!
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「アマイモーン!お菓子買ってきてやったぞ!」


メフィストの部屋の扉を両手お菓子一杯の手に代わり足で開けた。

学校帰りなので足で扉を開けるとき必然的にスカートがたくし上がりいつもメフィストにしかられる名無し。

しかし今日は扉を開けても声は一つも聞こえなかった。



「あり?アマイモーン!メフィストー!……いないのかな?」



いい加減腕も疲れたので名無しはソファーに腰を下ろした。

ソファーに座ると背もたれで見えなかったベヒモスがすやすやと寝ていた。



「?」



ふとベヒモスの下から小さな猫のような手が延びる。
ベヒモスの下から這い出そうとしているのかソファーに爪を立てる。



「よっこいしょ!わ!猫!!」


「ニャー…」



救出したのは少し緑色の毛並みの猫だ。
また、メフィストが変身しているのかと用心深く観察してみた。

あ、たれ目で隈があってまろ眉。決定打は頭の角のようなもの。


「アマイモン!」


「ニャー」



正解と言わんばかりに前足を高らかにあげる。鳴き声も何だか棒読みだ。



「なんで猫になってるの?」


「ニャー?」



同じように猫アマイモンは首をかしげた。
あまりの可愛さに名無しは頬が緩むのを感じた。

可愛くて可愛くてしかたがないので頭を撫でまくる。


日頃から気になっている頭のとんがり。さわってみればとても鋭かった。

こう…グサッとしても大丈夫そうな感じです。
なにが大丈夫なのかはわからないけど。

あまりにも頭を撫ですぎて猫アマイモンも嫌気が指したのか名無しの手を小さな手で引っ掻いた。



「いったーい!アマイモン!」


「ニャー」


「く、可愛…。叱りにくいじゃないか!」


「ニャーニャー」


「ん?お菓子?あ!アマイモンのために買ってきたからね!一緒に食べようか!」


「ニャー!」



一際大きく泣いた猫アマイモン。
名無しの膝に飛び乗り名無しから口に運んでもらいたんまりとあったお菓子を平らげたのだった。









アマイモンが猫になっちゃった!「あまりにも可愛くて待受です!!」









end

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