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□未来の彼がやってきた
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今日はアマイモンが虚無界にお使いにいっているらしい。

だから今現在私は暇で暇で仕方ないわけ。

寮で私はポケーっと携帯を眺めた。

帰ってきたらメールをしてくれるらしい。



「暇で死んじゃいそう。助けて〜」


「どうしてです?名無し」


「え?」


「呑気な顔ですね。さすが名無し」


「あ、アマイモン……なのかな?」


「えぇ、僕です」



なんか、見たことない男性が立っていた。

頭のトンガリや長い爪垂れた目も隈も健在。

なんだけど身長がメフィスト並みで、服装もなんだか落ち着いていて、髪の毛が若干伸びて、声が低くなってて…他にもしゃべり方もなんだか違う。

アマイモンだよね?

いつものアマイモンなら青年がしっくりくるけど今のアマイモンは男性がしっくりくる。



「どうしちゃたのかな?アマイモン」


「いつもの僕ですよ?まぁ、強いて言えば未来の僕です」


「未来の?」


「兄上に無理行ってきてみました。さすが兄上。時を司るだけありますね。しかし懐かしいです」


「あわわわわ!!」


「どうしたんですか?名無し」



大人の雰囲気、色気……その他諸々がいつもと違って名無しは慌てる。

しかもメフィストよりも紳士みたいになってる。



「……未来のって…憑依体は成長しないんじゃ?」


「したんですよ。僕が少しの間物質界を後にしたらこの憑依体がのうのうと生活していまして。だから成長してるんですよ」


「へぇー……悪魔アルアルだ!って…あの」


「なんですか?」


「腰に手回すの止めません?」


「嫌です」


「アマイモン帰ってきますよ?」

「大丈夫ですよ、多分」


「多分っていいましたよね!?大丈夫要素ないですからね!?」


「名無しは昔から変わりませんね」


「?」


「よく笑ってよく喋る。僕も名無しに感化されたんですかね?」



クスリと笑う声が聞こえて上を向けば優しい笑みを浮かべる未来のアマイモン。



「私に感化されてたら…いいなぁー…」


「……そうですね」


「でも、腰に手を回すのは頂けない」


「ダメですか?」


「か、可愛くねだってもダメです!!」


「つれないですね」



未来のアマイモンはそう言うと腰にあった手を話してくれた。

そしてたち上がり大きく延びをした。



「さて、僕は帰ります。また会える日まで待ってます名無し」

「未来で会えるじゃないですか」

「そうでした」



またクスリと笑って私の腕を引く未来アマイモン。

急なことに私は未来アマイモンの胸に鼻を強打した。

上を向けばきれいに笑うアマイモン。



「名無し……愛してm「ストーップ!!」……なんですか名無し?」


「まだ、聞いてないから」


「……?」


「今のアマイモンに聞いてから……まだ貴方のは聞きたくないの」

「ははぁ…悪いことをしました。ごめんなさい名無し」


「いえ!!」



未来アマイモンは私の頭を一つ撫でて窓から「びゅーん」と無駄に低い声で降り立った。

今も未来も変わらないんだな。













未来のアマイモンがやって来た 「只今戻りました…っ!?名無し?」
「アマイモンっ」














end

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