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□テスト問題を作ろうぜ、みんなで!
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「よーしっ!!前回の抜き打ちテスト返すぞ、まず燐」


「お、俺か!大丈夫かな…」


「お前ならできるぞ燐!!」


「サンキュー名無し。俺やるよ」


「おい、燐。おまえ名無しと話したし0点な。つか、もとから0点だったわ」


「えぇ!?」


「次雪男ー」


「……はい」


「さすがだな満点だ!!」



こんなんで満点とったってなにになるんだよ。とは口にせず雪男は席に戻る。



「愛しの名無し!」


「はーい!」


「ジジィ!!」


「燐うるさい。ほら、名無しはよく俺を見てるな。照れるぜ!だが盗撮はいただけねぇ。うん、いただけねぇなぁ…」


「あ、すいません。先生は盗撮なんてしてませんよね!へへ」


「……なんていい子なんだ!!正に俺のYO☆ME☆」



ハハハ!!と笑いながら名無しの頭を撫でる獅郎。
満更でもないのか名無しはスキップをしながら自分の席に戻る。


――――異常や、この教師イカれとる

勝呂は頬杖をしながらため息をついた。

なんやねん、なんでこないにゆっるい空気なん?

俺が可笑しいんか?奥村先生も諦めを通り越してこの空気楽しんどるし…。

なんでや、なんでやねん…。



「……ってことで、テスト問題を作ろうぜ、みんなで!」


「なんでやぁぁ!!」


「竜士さすがっ!!」


「うるさいわ名無しっ!!なんでや、俺の知らん間になんでこんな話になっとんや!?」


「だってお前ら俺のテストにケチつけんだろ?だからさ、やる気なくなった」


「どないやねん!!」



俺は漫才しとんのか?

だからこないに胃がいたいのか?
……ほうか…。



「て、知らんがな!!!!」


「燐。竜士どうしたのかな?死んじゃうかな?」


「大丈夫だろ。いつもの勝呂だよ多分」



ほーか。

わかったわ、感化されろってことやな。ほーか。ほーか。



「で、お前らテスト内容なにがいいんだ?」


「俺はスキヤキについて!だな」

「却下だ燐」


「じゃ、算数ならいいんじゃない?小数点とかさ!!」


「はい!決定」


「なんでだよジジィ!!てか、俺は小数点もきちぃーよ」


「ビックリカミングアウトだよ兄さん」


「じゃ、燐でもわかる小数点のテストにするか…雪男どーすりゃ燐わかると思う?」


「兄さんだけ、足し算……でいいじゃないかな?」


「ナイス!!」



あ、ダメやわ。

俺はやっぱりダメやわ。


何がアカンてもう全部や。


頭の悪い奥村も名無しも。諦めとる奥村先生も。



最終的におちつくんは異常や…異常。



よし、きめた!



「転校しよか…」


「坊!?」


「どないしたん!?」














end

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