日常生活

□みんな同じ生きているから〜
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『やや……あそこにいるのは生臭坊主の志摩君ではないか!志摩くーん!!』


「っ!!名無しちゃん!ほんま運命やわ!!入籍しよ!今すぐ!」

『ワケわからんこというなよ〜つか抱きつかないで!今の高1絶対巨人族だわ』


「名無しちゃん!名無しちゃん!」


『なんだい?そーいえばなんで家に入らないでこんなところに?』

「見れば分かりますやん!彼奴見えんゆーんですか!?」


『蝉じゃんか!慌てないで逃がせば…』


「俺は虫が苦手なんや!!家になんて入れんのやぁ〜…」


『志摩君ノイローゼかもよ?情緒不安定すぎ。ハイハイお姉さんがとってあげますよ?』


「ほんまに?」


『ほんまほんま』


「名無しちゃん!」


『抱きつかない!適当な木の枝ないかな?』


「これは?」


『あ!ナイス志摩君!!さぁ蝉さん!木まで上ってね!ちゃがったか?ちゃがったな!』


「ちゃがったって何ぃ?方言?」

『石川の方言でつかまったって意味。多分虫とか生き物が意図的についたりしたらちゃがったって使うんだと思う!私は石川県民なんや!』


「へぇ〜名無しちゃん石川県民なんや!てか、ちゃがった俺には死への呪文にしか聞こえんわ南無南無…」


『あぁ!志摩君ハエちゃがっとる!』


「ぎゃぁぁぁぁ…って今の流れからしてほんまにはちゃがってないね……んぎゃぁぁぁあ!!リアルに付いとるやん!どっか行きぃー!」


『錫杖だ〜あれ志摩君って明王陀羅尼宗の志摩家の血縁者なの?南無南無言ってたし』


「うわっ!!名無しちゃん!蝉見せんといて!てかそれで指ささんで!!」


『はぁ…逃がすよ!とりゃっ!!』

「えぇ!?ワ、ワイルド…」


『で、どうなの?』


「せや、俺は明陀宗の志摩八百造の5男坊どす。坊は和尚…勝呂達摩の息子で子猫さんは三輪家の若当主なんどす」


『あ!すごい!明陀宗の人達だったんだね!志摩君は煩悩の虫嫌いの塊だとばかり思ってたよ!まぁ、確かにそうなんだけどね!プククク!!』


「ひ、酷いわ名無しちゃん!笑うなんて!まぁ、その通りすぎますけどね!ハハハハ!」


『てか、虫嫌いって私も虫嫌いっつーの!』


「嫌いなん?」


『大嫌い!芋虫毛虫になると失神クラス!!全身に鳥肌!!』


「わ、わかりますよその気持ち!!こう、ゾワゾワっと…」


『そうそう…だから花植えてるときとかにいたらもうヤバイもん!スコップで違う場所に投げつける!でも殺生は駄目って八百造さんや達摩さんに言われたから……へへ』


「和尚らと会ったことるん!?」

『うん!何度かね京都遠征の時にお世話になってる!!』


「ほんまに…名無しちゃん何者なんや」


『えぇ知らないの?ただの上一級祓魔師だよ!』


「えぇぇ!?」


『あっ!!もうこんな時間じゃん!?んじゃーねー虫さんに気を付けてね〜』


「お、おん…名無しちゃん祓魔師やったんや………」














みんな同じ生きているから〜♪"虫を殺さない!!"

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