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□七夕でドタバタ
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あるところにとても仲の良い夫婦が居ました。その仲のよさは誰もが羨むほど。

現に夫婦のイチャコラを目の前に見せつけられていた夫アマイモンの父親魔神でさえも舌を巻くほど仲がいい。

ぶっちゃけ鬱陶しいが魔神の大半を埋め"コイツら何?もうイチャつきすぎて仕事しねーじゃんよ"と悶々と考えていた。



「名無し今日のご飯はなんですか?」


「えーとアマイモン様の好きな物質界のばくだん焼きですよー私も好きです!!」


「わーい」



アマイモンは無表情だ。しかしこれは彼の素であり決して晩御飯に文句があるわけではない。


2人はピタリとくっつきながら晩御飯を食べ始めた。






そんな様子を一部始終見ていた魔神とアマイモンの兄サマエル。
2人の間のハートマークに嫌気が指していた。



「サマエルあいつら何?」


「仲がいい夫婦ですよ。まさにオシドリ夫婦。この調子だと父上がおじいちゃんになるのも早いですよ?あぁ、私も"叔父さん"になってしまうんですね!」


「なに盛り上がってんだ!孫なんていらねーから!!」


「またまた…まぁ愚弟はアレがかなりのお気に入りですし。目をつむります」


「どんだけ叔父さんになりたいんだよ!」


「え!?……それに愚弟から名無しを奪ってみるのも手ですが大変なことになりますよ?」



サマエルが言い終わり魔神を見やる。
魔神の口許がこれでもかってくらいに上がっていた。
周りの焔も嬉々としているようにパチパチと音をたてた。


あぁ…このサマエル。嫌な予感しかしません。



「サマエル」



あぁ…予感的中です。



「アマイモンと名無しを放せ。名無しを物質界へ」


「……はい」



これはまた大変なことを言い出した魔神。

最後に"残りの人生謳歌してーじゃねーの"と言い残して闇に消えていった。



「嫌な役を引き受けてしまった…」



一生の不覚だ。









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