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□七夕でドタバタ
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「あら?私は何を…?アマイモン様ぁぁ?」
うーんと唸って考えてみた。
私はアマイモン様と晩御飯を食べようよ、そうしようってな感じで晩御飯を食べて…。
あ、その後兄上様に呼び出されて気づいたら此処に。
「ってか、此処は……あ!物質界?」
何てことだ!!
何度か行き来して憑依体はもってはいたが…。
兄上様!!私は何故こんなところに!?
「アマイモン様ぁぁ…」
アマイモン様と離れたことなど一度もない名無しにとって今はまさに捨てられた子犬状態だ。
憑依体の目からでる雫。兄上様はこれを涙と読んでいた。
悲しいとき嬉しくて感極まった時にそれは出てくるそうです。
「悲しいのかなぁ?うわぁぁぁん!アマイモン様ぁぁ…」
地面に座り込んでひとしきり泣いた後に名無しはムクリと立ち上がった。
泣いていてはダメ!打開策を探そう!
涙目のまま名無しは走り出した。
「兄上名無しはどこか知りませんか?」
「私は知らん。アマイモン私は物質界に行く。父上を頼む」
「……ハイ」
アマイモンが俯きながらベヒモスを撫でる。
名無しと喧嘩した後に見せる仕草と同じだ。
アマイモンがかなり参っているのがわかる。
「アマイモン」
「?」
「くれぐれも虚無界を壊すなよ」
「……?ハイ」
一応釘を指しておいてサマエルは物質界へと降り立つのだった。
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