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□海へ行こう
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メフィストめぇ…
駄々こねてつれてきて貰ったけど遊ぶくらい遊んでくれてもいいじゃん。

可愛い彼女が水着で誘ってあげたのに!けーち!ばーか!悪魔!!

あ……悪魔だから私達人間とはいろいろが違うのかな?

海は1人で遊ぶものとかが悪魔の常識なのかな?


でもさメフィストって物質界に来て長いんだから少しは乙女心わかるでしょ?


ふとメフィストの方を向く。長い綺麗な足を優雅に組んで片手に書類をもってにらめっこ。

海にいるのにメフィストの周りはなんだか違う雰囲気が出てる。
でもそれさえもかっこいいと感じてしまう私はどうなのだろうか。
惚れた弱味ってやつだよね。



「はぁ…何してても様になるな〜私とは大違い」



浮き輪に体を入れてプカプカ海に浮いてメフィストを見てたらバッチリ目が合う。


目が合う?


この距離で!?


てか目があったてわかるわたしの目のよさも誇るべきだ。



「む…私はすごいな!いつか人間越えちゃいそう」



軽くてをふって少しだけブイに向かって泳ぐ。

少し泳げば陸のメフィストが見えなくなった。



「地球は丸いねぇ」


「あっれー!君この間の」


「ん…?っあ!!」


「この前はよくもやってくれたな」

「あ、あの…」



目の前にいきなり表れたのは柄の悪いアンチャン3人組。

私が学校帰りにナンパされてあまりにしつこくてタコ殴りにしたアンチャンたちだった。



「てか、お前1人?寂しつ!!」


「女が1人でこんな深いとこまで来たのかよ?まじ女?」


「う、うるさい!!そんな私をナンパしたのあんたたちじゃん!!」


「うるせぇーなぁ!!」


「え!?きやぁぁ!」



白髪のアンチャンが私の浮き輪を取り上げた。
いきなりのことに私は頭が混乱する。

支えをなくした私は必死に白髪のアンチャンにしがみついた。



「なんだよ?くっつくなよ!それともアレか?誘ってんのか?」


「ち、ちがっ!!」


「じゃ、離れても問題ねーな!!」

「きゃっ!!」



アンチャンが私のうでをほどく。私は必死にもがくけどもがく分だけ沈んでく。



「はっ…っ!!……かはっ…めふぃ…すとぉ!!」


「んだって?ペットの名前か?沈め沈め!アハハハッ!!」


「白鳥鬼畜だな」


「うるせぇ!!」


「たっ……すけ、て。めふ……メフィストっ!!」



叫んだけど届いたかな?

私が海にいきたいなんて言わなかったらこんなことにならなかった?



―――助けて!メフィスト!!















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