憂いが混ざる空の果て
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目が覚めたらそこは真っ白な場所。地面に立っているのか空に浮いているのか。
どれもしっくり来ないけど。
体の輪郭だけが妙にはっきりしていた。
あれ?私はなんでこんなとこにいるんだっけ?
さっきまで部屋で寝ていて。ぼんやり聞こえてくる鳥の鳴き声。
そして――――…
「っつぅ!!」
先を思い出そうとすれば頭が割れるように痛かった。
額ににじむ冷や汗をぬぐう。
『じょーちゃんやっと起きたのか!』
「ここは?」
すると先に声をあげた黒い服の男性はばつが悪そうに顔を歪める。
『まぁ、んなこと気にすんなって!で、名無し。思い出せない"なにか"があるだろ?』
なんで私の名前を知っているのかとかなんでそんなことわかるのかとか色々聞きたくなった。
けどこれはきっと悪い夢だ。時期に覚める。
『お前がここにいるのは2つ理由がある』
「2つ…」
『1つ、名無しお前は犯しちゃ行けねーことをした。それは酷く罪なことだ。2つ、そんな名無しにはある場所で罪の重たさについてしってもらう。簡単に言やぁー勉強だ』
「なんの勉強?」
『それは自分で思い出すしかない』
「勉強しろって言うのに内容がわかんないんじゃ意味ないじゃん…」
『そうだな…』
男性は眼鏡を中指で押し上げる。そしてまた困ったように苦笑いしながら名無しの頭を撫でた。
「なっ!?」
『これもなにかの縁だ。あっちに行ったら、あいつらをよろしく頼む。あぁみえてあいつら繊細だからよ』
「あっち?あいつらって…」
『時期にわかるさ…じゃーな名無し』
その言葉を境に私の意識はなくなった。
end