憂いが混ざる空の果て

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「矜羯羅の魔剣?」


「矜羯羅童子ですか?」


『そうです』



矜羯羅童子ってなんだ!?お伽噺に出てきそうだな。

話しが全く伝わらない。



『その魔剣を主様にお譲りしたいんス』


「え!?無理無理無理無理無理無理!なんか責任重大っぽい!!」


『大丈夫ッス!!ただ壊したり折ったりしたら何があるかわからないッス!!』


「大丈夫要素ゼロ!!」


「では魔剣を見させて下さいませんか?」


「兄上さぁぁあん!?」


「名無しうるさいです」


「あ、さーせん」


「敬意がないですね…」


「す、すいません」


『あ、主様土下座など……!?』


『とってもキレイな土下座ッス!!』


『タラーク!!』


「お二方気にしないでください。名無しさんなりの低姿勢な謝りかたなんで」


『そりゃ土下座だかね!!』



キリークがあたふたする姿がとても面白い。
プククと笑ったらアマイモンさんのチョップが降ってきました。
痛い…



『オン!!』


「え?」


「魔剣を召喚しているんですよ」

「どっちがマイペースだよ!」



タラークのマイペースさには鬼気迫るものがあるね!!

私のものとは比べ物にならんよ!


「へぇ…矜羯羅の魔剣って小さいんだ。イメージと違う」



私は日本刀イメージしてたけど現物はナイフのようにコンパクト。
持ち手はキレイに細工されており鍔には鳥の羽のような形状だ。

刃には幾つか小さな穴があり鍔に近い部分には奇妙な文字が掘られていた。



「重い!!」


「力がなさすぎるんですよ」


「でも本当に重いんですってば」

「ホウ☆」



ヒョイっと矜羯羅の魔剣が兄上の手元にいく。
片手でもっている。
さすが悪魔だな…。



「ホウ☆確かにおもいですな」



ケロッとしてるくせに重い重い☆と☆を飛ばしまくる兄上さん。

アマイモンさんも兄上さんから受け取り持っていた。
柄の部分を親指と人差し指だけで持っている。

え?2本で?
指力半端ないんですね!












end

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