憂いが混ざる空の果て
□19
1ページ/1ページ
「兄上さん兄上」
「なんですか?」
「最近わりと重大なことに気づいたんですよ私」
「名無しのことですし実はカツラだとか?」
「アマイモンさん!?いえ全然カツラじゃないですよ?割りと髪は細いけど毛量多いし…ってちがっーう!!」
「ノリツッコミですか?」
「やりますね☆」
なんで貴方たちとはなすとこんなにも体力を消耗するのだろうか。
生気でも吸ってんのかな、悪魔だけに。
「お望みとあらば吸いますよ?」
「兄上下ネタですか?」
「……私って19歳なんですよね」
「「……」」
そんな心底興味ないみたいな顔しなくても。
本当のことなんだから仕方ないでしょうが。
「なので制服とか今さらなんですよね。コスプレになっちゃいますよ」
「名無しさんなら高校生に見えなくないですよ。なのでお気になさらずに☆」
「気になさらずにって言われても。気になりません?」
「特には。ただ祓魔塾に通い勉強するだけですし、候補生になるまではあまり関わらないじゃないですか?」
「まぁ、そうなんですけど」
だからって15歳に混じり19歳が1人ぽつんと勉強するのもどうなのかな。
だいたいが制服とかきたくないんですよ!一番がそれなんですよ!
「アインス☆ツヴァイ☆ドライ」
「わぁっ!!」
「制服です。今更どうにもなりません。午後から顔出しなんですから腹を括ってください☆」
「……はーい」
「やけに不満気ですね。きせてあげましょうか?」
「結構です!」
この歳で制服をきせられるなんてとんだ羞恥プレイだよ!
見せられる側もどんなんだよってなるよね。
end