憂いが混ざる空の果て

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勝呂君と私が足早に燐君のもとに急ぐ。

しえみちゃんも出雲ちゃんもすんなりとついてきてくれた。
ピンク頭の彼は最後まで渋ってたけど結局ついてきてくれた。


燐君がいる独居監房舎へ向かう。途中声を出してしまうというプチハプニングにみまわれながらも私達は頑張った。

見えてきたのは兄上さんがだした一番防御の高い牢屋。



《うーうー♪オレサマは"一番防御の高い牢屋"!!!!しかし鍵は内側からはあかないが外からは簡単にあく。さて問題です!》


「なにこのキャラ」


「オレサマは無理あるよね〜顔面的に」


「名無し…顔面ってどこよ」

《どうして"防御力が高い"のでしょうか!ためしにオレサマに戦いを挑んでみろ!ニヒヒ》


「やるしかあらへんか!?」



みんなは一番防御の高い牢屋に対し応戦態勢になる。
わたしも小さく「オン」と唱える。



《カァッ》



すると一番防御の高い牢屋は目を光らせる。

すると辺りはシーンと静まり返る。



「え?」


「あり?」


《オレサマは敵意をもって動くものの動きを止めることができるからでした!!これがオレサマのなの由来だ!!!!》


「そんな!!あれ?じゃ私はどうして…」


「しえみちゃん…」



私はしえみちゃんを庇うように後ろにやる。
気づけばしえみちゃんは丸腰じゃんか。



《お前は敵じゃない!弱いし武器も持ってない!ニヒヒ!》


「!!」


《にしても…お前はなんで止まらない?オレサマに敵意をもっていたはずなのに…》



え!!私はそんな…刀を持っただけで敵意をもつってなんなんだい。
ただ持っただけ。まぁ、敵意がない訳じゃないけど…。



《ふーん。面白いニヒヒ!"2つ"もってるからか?》


「はぁっ!?」


《まぁーいいさ!ニヒヒ!》


「名無しちゃん私燐とこいってくる」


「まてまて危ないから私が行くよ。中がどうなってるかもわからないんだから…しえみちゃんは出雲ちゃんたち見てて?」


「……燐を、助けて名無しちゃん!!」


「まかせなさい!!」



かわいいかわいいしえみちゃんからのお願いだ!!

私がきっちり燐君を取り戻してくるよ!!













end

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