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□約束
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夜の星が光りだす。うるさいくらい。

誰が決めたわけでもなく、ただ人間は失った者を夜空の星に例えたりする、弱い亡者だ。






俺は例えない。
大切なものを失おうと、変な瞑想に身をゆだねたりしない。
ただ前を見て歩いてやる。

それくらい強くなるために、もっと、






もっと目に焼き付けておきたい。





―「約束」―





「あれ・・?あ・・シロちゃ・・」





そんなことをぼんやりと考えていた、とある秋の日の夜。
日番谷は十番隊舎の屋根に一人上がって、夜空を見ながらそんな事を考えていた。

ぼんやりと・・その向こうに想像したのは、ただ一人の大切な幼馴染、
雛森、桃。



「探してもいないから、乱菊さんに聞いたの・・・そしたらここに居るって・・」


日番谷は何を言うでもなくただゆっくりと振り向いて、雛森を見た。

あぁ、この姿を気のすむまで焼きつけるのか。
気が済むってなんだ?
なにをどうすればそうなる?


「ねぇ・・今日寒いんだよ?・・私もこんな厚着してるのにそんな格好で・・いくら強いからってシロちゃんでも風邪引いちゃうよ?・・シロちゃん、・・…・・シロちゃん・・・?」



隊長である限り。
護廷十三隊に入ってしまった限り、
俺は明日の命さえ保証されてないんだ。

こいつは悲しむだろ?

俺が死んだら
他の誰より一番に俺の名を呼んで
一番に泣くだろ?
なんにも悪く無い癖に。
普段、あんなにボケで、へらへら笑ってるのに。


「・・シロちゃん…・・?ねぇ・・」
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