ON物語

□遠回りしすぎた恋
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「え…和…」



「っ!……智…」








今ごろになってあの人と再会するなんて。


神様は俺をどんだけ不幸な目あわせれば気が済むのか



いい加減もう…忘れたいのに。

















































「智なんてきらいっ
 だいっきらい!!!」


高校の卒業式。
智に吐き捨てるようにして言った言葉




よくあのときの夢をみる

今でも鮮明に蘇るあの場面…


朝起きると決まってまくらを涙で濡らしていた。



それじゃなくても。
ふとした時あなたのことを思いだし涙が止まらなくなることがある




あれから7回目の春を迎えようとしていた



前に進まなきゃ、と思いながらも
なかなかそうはいかない訳で。


あなたと過ごした日々を思い出に出来たらどれだけ良いか…


7年もの間ひきずり続けてきた







一目惚れだった

入学してすぐ
一つ上のあなたに出会って。


同じ部活に入部し…
慕ってるように装ってあなたのそばを離れなかった


あなたと出会って9年
ずっとあなただけを想っていた…



今あなたは
どこで何をしてる?


もう僕のことは忘れてしまったよね…

恋人でもなかったくせに。
毎日のようにこんなことを想っていた
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