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□不可解な感情の正体。
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太陽のような人だ・・・と思いました。
「よろしくなっ!トキヤ!!」
日だまりのような笑顔を向けられ、名前を呼ばれた時、私の心は奇妙な感覚を覚えました。
彼こそが、私の演じているHAYATOそのもの、だと・・・。
偽りのない笑顔。
私が必死で演じているものを、彼は最初から持っている。
・・・嫉妬と、羨望。
そして何故か・・・胸の動機。
5月になりました。
寮で同室とはいえ、音也とはクラスも違うし、私はHAYATOの仕事がある為、生活のリズムはすれ違いばかりです。
それでも学園内で私を見付けると、遠慮もなしに寄って来ます。
・・・まるで犬のようです。
いつも、適当にあしらっているのですが。
・・・HAYATOの仕事で深夜に帰宅した時、幼さの残るあどけない寝顔を見ては癒されている・・・というのは最大の秘密です。
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